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美味しさ自慢の”桃”が大集合!『桃まつり』ライブレポート(17.08/10開催)

2017年10月24日

【 トークショー 】

 

ステージではトークショーも行われました。

岡山、和歌山、大分、山梨の各産地の生産者・販売者、或いは行政の関係者が登壇し、産地の紹介に始まって、それぞれの桃自慢を展開。さらには桃への熱い想いを語ってくれました。

 

トークショーが始まる
桃トークショー

 

岡山県赤磐市~拝郷さん(市職員/桃農家)

赤磐市は緩やかな丘陵地と平野が広がる桃栽培の適地。岡山の中でも最も古くから桃の栽培を行っており、その歴史はなんと120年。岡山といえば白桃が有名です。白桃は中国から導入された上海水蜜を改良し、明治34年に誕生した品種で、他の生産地では見られない白さときめ細やか口あたりが特徴。

拝郷さん
「赤磐市は白桃の発祥の地でもあります。岡山を代表する桃の品種と言えば清水白桃ですが、赤磐市では清水白桃よりも前から白桃を作っております。」

 

岡山県赤磐市の桃農家・拝郷さん
拝郷さん

 

赤磐の四季光景も紹介
季節の桃畑

 

夏の夜には桃畑に防蛾灯(桃を害虫から守る為のランプ)の柔らかな黄色い光が一面に浮かび上がるそうで、「その幻想的な風景もぜひ見に来てほしい」 と拝郷さん。

赤磐市は昨年(2016年)11月に公開された 映画『種まく旅人 夢のつぎ木』 の舞台にもなりました。高梨臨が演じる桃の新種作りに挑む農家の長女と、斎藤工が演じる都会からやって来た農林水産省のエリート官僚が、地元の人々に支えられながら夢のために奮闘する姿を描いた物語で、拝郷さんのご家族もエキストラとして出演されたとか。

映画の中だけでなく、実際に赤磐市を含め岡山県では新品種の開発に熱心に取り組んでいて、今までに30種類以上の品種が誕生しています。

 

映画『種まく旅人 夢のつぎ木』
赤磐市の桃農家がその舞台となった

映画の紹介

 

和歌山県紀の川市~児玉さん(果物通販業)

全国で2位の果樹王国・和歌山県からは紀州 観音山フルーツガーデン児玉さんが来場。みかん農家(柑香園)の六代目で、ご自身では桃の栽培は行っていないそうですが、新鮮な果物を全国に届ける通販事業を展開中。6年ほど前から地元・紀の川の農家が作るおいしい桃の取り扱いも始めたそうです。栽培している品種は桃農家さん毎に様々で、白鳳川中島白桃嶺鳳黄金桃西王母桃…等々。

 

児玉さん(観音山フルーツガーデン)
和歌山・児玉さん

 

紀の川の桃農家さん達を次々と紹介
紀の川の桃農家を紹介

 

「桃農家は厳しい」 と一度は離農して全く別の仕事に就いていた人が「やっぱりどうしても桃が作りたい」と桃農家に復帰して、今また頑張っているエピソードなども併せて紹介してくれました。

児玉さん
「私は果物の販売を通して、紀の川の桃の農家さんの想い、地域の物語を伝え、地元の農業に貢献していきたいと思っています!」

 

大分県豊後大野市~三浦さん(桃農家)

大分県西部は豊後大野市、その中央部に位置する清川町(旧清川村)にある道の駅きよかわの駅長を務める三浦さん。特産のクリーンピーチを育てる桃農家さんであり、道の駅内にある「清川ふるさと物産館・夢市場」でもそのおいしい桃を直売しています。

 

大分県豊後大野市の桃農家・三浦さん
大分・三浦さん

 

クリーンピーチはユスラウメに桃の木を接ぎ木する「わい化栽培」によって育てられた清川の桃のブランド名。ユスラウメはサクランボによく似た赤い実がなる梅で、清川ではその栄養価の高さ着目し、40年ほど前にこの方法による桃栽培の挑戦が始まりました。そして、努力の末に糖度と栄養価の高いクリーンピーチが誕生したのです。

三浦さん
「ユスラウメによるわい化栽培は技術的に非常に難しい栽培方法で、現在は日本広しと言えど清川でしか行われていません。クリーンピーチは清川でしか作られていない超稀少な桃なんです!」

ウェルカムドリンク 「きよかわ もも飲料」 のおいしさに秘密はここにありました。クリーンピーチは生産農家が少なく、地元ですぐに売り切れてしまうため、生果が全国に向けて出荷されることは殆どなく、まさに  ”幻の桃” となっています。

 

超希少な清川のクリーンピーチ
クリーンピーチとは

 

三浦さん
「清川では約40年前、30~40代の人たちが中心となって桃の栽培が始まりました。だから今は80歳近い人ばかりなんです。でも、みんな頑張って作っています! 20代の農家も2人3人と出てきていますので、後継者を育てながら、おいしい桃をまだまだ作っていきたいと思います!」

そんな三浦さんに名刺を頂いたのですが、そこには 「身土不二」 の文字。これは「人と土(環境)は一体で、人の生命と健康は食べもので支えられ、食べものは土(環境)が育てている」という考え方を表す言葉だそうで、

三浦さん
「健康を保つには良い土地で育てられた良いものを食べましょう。みなさん、おいしい旬の桃を食べて、是非、長生きしてください!」

 

選果場の様子。光センサで桃を糖度を測定。
選果の様子

 

道の駅「きよかわ」
道の駅・きよかわ

 

山梨県~小林さん(県職員)

桃の産地トークのトリを飾るのは山梨県農産物インフォーメーションセンターで働く小林さん。東京大田市場を拠点に山梨県の農産物のPR・販売促進を行っています。

山梨県は面積の8割が森林で占められおり、そこに蓄えられて流れ出る ”湧き水” が豊富。日本のミネラルウォーター発祥の地としても知られています。四方を山々に囲まれた内陸性の気候。つまり、年間降水量が少なく、年間日照時間が日本一。そして、気温の昼夜較差が大きい等、果樹栽培に適した環境が揃っています。

小林さん
「山梨県は桃の生産量日本一! ぶどうとプラムも日本一です! 果樹王国と言えば ”山梨” と覚えて頂ければと思います!」

 

小林さん(山梨県職員)
山梨・小林さん

 

一般消費者である私たちは「桃」という言葉でひと括りにしてしまいますが、先の岡山・和歌山・大分のプレゼンからに分かるように、桃には沢山の品種があります。実は1品種につき2週間程度で出荷が終わってしまうそうで、「毎週のように出荷される品種が変わっている(小林さん)」と説明してくれました。これを 品種間リレー と呼ぶそうです。

小林さん
「出荷時期で、早生品種(6月中旬から7月上旬)、中生品種(7月中旬から8月上旬)、晩生品種(8月中旬から9月上旬)に大別されます。早い品種は追熟が早い・柔らかくなりやすい・果汁が多い等の特徴があり、時期が遅くなるに連れて玉が大きめで、やや固めの歯応えのある食感になっていく傾向があります。これを覚えておくと、例えば柔らかい桃が好きな人は、8月に買った桃であれば少し長めに置いてから食べよう…といった具合に、好みに合わせた調節がしやすくなりますね。」

 

<山梨産桃の品種間リレーとその特徴>

6月下旬 日川白鳳(中玉で繊維質で瑞々しい)

7月上旬 夢しずく(中玉でさっぱりと甘い)

7月中旬 白鳳(大玉で瑞々しい甘さ)

7月下旬 浅間白桃(種周りが赤く濃密に甘い)

8月上旬 川中島白桃(肉質しっかり強い甘味)

 

品種間リレーの解説スライド
品種間リレー

 

山梨県の取り組みについては、

小林さん
「収穫した桃はいったん共選所に集められますが、最近はどの共選所にも光センサ(非破壊糖度計)が導入されていて、徹底した品質管理(等級分け)が行われています。また、県の果樹試験場では新しい栽培方法の研究や新品種の開発も行われています。」

まだまだ出荷量は少ないそうですが、「もっとおいしく、もっと玉の大きい桃を作ろう!」と開発された ”夢みずき” という新品種があるそうです。

小林さん
「 ”夢みずき” は大玉で糖度も高く、果汁も多いです。先日、新宿高野でもPRさせて頂きましたが、非常に好評だったと思います。是非、この桃の名前、ぜひ覚えて頂けると嬉しいです!」

”夢みずき” 、是非、食べてみたいですね。

 

各産地の生の声に聞き入る
生産者のトークに聞き入る

 


 

【桃のおいしい食べ方】

 

さて、各産地から自慢の桃のPRがありましたが、それらをよりおいしく頂くにはどうした良いでしょうか? 山梨県の小林さんと、新宿高野の広報・フルーツコーディネーターの久保さんが詳しく教えてくれました。

 

久保直子さん(新宿高野)
久保直子さん(新宿高野)

 

<選び方>

■ 色彩・香り
全体が綺麗に色づいているもの。果梗(果実の柄になっている部分)周辺の青みが消えているものを選ぶ。甘い香りがするもの。香りが強いほどおいしい。

■ 形状
縫合線(桃の表面の縦に伸びる線)に対して左右均等でバランスが良く、ふっくらとした丸みを帯びているものが良い。

小林さん
「お店で選ぶ時につい押して固さを確認したくなってしますがデリケートな果物で指で押すと指のあとがついてしまいます。腐敗を 早め、風味を損なう原因になりますので、押して確認するのはやめて頂ければと思います。」

<食べ方>

・固い場合は常温で好みの柔らかさになるまで待つ
・食べる1~2時間前に冷蔵庫に入れると甘みが増す
・くし形にカットする

「桃のスペシャルプレート」に並んだ産地別の桃も ”くし形” にカットされていましたが、これには理由があるそうで、

小林さん
「桃は枝が付いていた部分よりも、果頂部のほうが糖度が高くなる傾向があります。また種に近づくほど甘みが薄くなります。だから甘みを均等に分けるには縦にくし形に切るのが良いんですね。」

<アレンジ>

久保さん
「桃は色々なものと組み合わせることもできます。タカノではチーズと組み合わせることが多いです。クリームチーズ、カマンベール、モッツレラチーズ。また、先日開催したお料理教室では桃の冷製パスタにしてお出ししたところ大変好評でした。」

久保さん
「桃については『みかん=ビタミンC』のような栄養面の話をあまり聞かないと皆さん仰るのですが、実はバランス良くミネラル、ビタミン、食物繊維が含まれており、水分が多いので、体に良く、桃の時期(夏)には熱中症の予防にもなります。」