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にゃなか 1周年記念 『第2回 今夜は♡猫♡に感謝祭』 ライブレポート(17.11/22開催)

2018年01月10日

【 スペシャル対談 】

 

前回に続き、今回も動物ライターの 加藤由子さんをゲストに迎え、川上麻衣子さん、ラサール石井さんの3者によるスペシャル対談が実現しました。

 

加藤由子さん(動物ライター)
加藤由子さん

 

前回の 「今夜は♡猫♡に感謝祭」 では愛猫の看取り方について、深いトークが交わされました。

「にゃなか」がスタートして1年、川上さんはサイトを通じて、多くの愛猫家と交流を深めてきました。その中で頻繁に話題に上るのが、やはり「猫との別れ」についてだったそうです。そして、愛猫の 「老い」 や 「死」 にどう向き合えば良いのか分からず、感情のコントロールができなくなっていた人も少なからずいたとのことでした。

川上さん
「なので、前回に引き続き加藤先生に ”老いていく猫” との付き合い方、看取り方などについて伺っていきたいと思います。」

 

加藤先生、川上さん、ラサールさんによる対談
猫の看取り方などにも言及

 

必ず愛猫の死に直面する時代

加藤さん
「私が子どもの頃は、猫は家の外に出ていくのが普通でした。年老いた猫や、病気で具合の悪くなった猫が外に出たままて帰ってこなかったり、外で交通事故に遭って戻ってこなかったり…。猫の最期を看取るということが殆どなかったんですね。」

しかし、時代は移り変わって、現在は完全室内外が当たり前。つまり、飼主は必ず愛猫の死に直面することになります。

加藤さん
「それと、昔は 『いかに長生きさせるか』が愛猫家や獣医師に課せられた課題でした。でも、今は獣医学も発達し、高品質なペットフードも普及して、猫を長生きさせることが可能になったんですね。」

愛する猫と長く一緒に過ごせることは幸せなことですが、しかし、それは同時に年老いていく姿を最期まで見届ける覚悟が求められます。

 

猫とさいごの日まで幸せに暮らすには…。
お客さんの真剣な眼差しが印象的でした
お客さんも真剣に聞き入る

 

飼主が ”基準” を持つためのノウハウ

加藤さん
「事故死でない限りは ”病気で死ぬ” ということです。”病気で死ぬ” ということは、食べられなくなり、動けなくなり、トイレにも行けなくなる。つまり介護が必要になるということです。」

川上さん
「私もこれまでに4匹看取っているのですが、本当に自分自身が削られるような時間でした。」

獣医学の発展は目覚ましく、求めれば何千万もかかるような医療も選択できてしまう時代。昔はなかった治療が今はある。

ラサールさん
「飼主としては見殺しにはできないですからね。できることはやってあげたいという気持ちはあります。」

加藤さん
「でも、飼主が今の生活を、もっと極端に言えば家庭を壊してまで高度医療に縋る必要があるのか…と。実際、どこまで治療を行うかは飼主が決めなければなりません。 そのためには、それを決めるための ”基準” を飼主が持っている必要があります。でも、そのノウハウが教えてくれるものがどこにもないことに気づいたんですね。それであの本(※)を書いたんです。」

※「猫とさいごの日まで幸せに暮らす本(大泉書店)」

ラサールさん
「ボロボロの状態で延命させてあげることが、果たして猫にとって幸せなのことなのかということも考えなければなりませんね。」

加藤さん
「そうなのよ。人間社会も同じです。猫を自分に置き換えてみると良いと思います。自分の死生観を猫に投影する。年齢・性別・人生経験等によって、それは人それぞれ違う思います。人によって猫に何を求めるのかも当然異なってくるわけです。だから猫を飼うことは哲学なぁっとつくづく思いますね。」

川上さん
「私は猫そのものが哲学という感じがしていますね(笑)。猫が元気にしてくれている時でも、日々猫に教えられたり気づかされることは沢山ありますから!」

 

加藤さんの話は動物を飼っている者として
本当に考えさせられます

猫の飼う上でのヒントを沢山提示してくれた

 

猫って結局分からない

猫に関する仕事をするようになって30余年という加藤さん。それでも、

加藤さん
「猫って本当に何を考えているか分からないんです。」

これには川上さんもラサールさんも強く頷きます。

加藤さん
「なぜ分からないのか? それは猫だからです!(笑)。」

人間同士でも理解できないことが沢山あるのに、まして種の異なる猫のことなんて理解できるはずもない。でも、分からないから魅かれ、分からないから一生懸命理解しようとする。 「それは恋愛にも似た感覚なのかもしれませんね」 と加藤さん。

猫飼うことで毎日がトキメキに溢れるなら、それは猫にとっても飼主にとっても幸せなこと。でも、そんな幸せな日々にも、いつか必ず別れが訪れます。できれば想像したくない “愛猫の死” ですが、いざその時なって慌てたり、取り乱さないためにも、飼主として考えをまとめておく必要があると加藤さんは繰り返します。

加藤さん
「愛猫の最期を看取ることは『飼主の責任を全うすること』です。だから、最期を看取れるのは悲しいけれど、でもとても幸せなことなんですよ。」

猫に限らず、生き物を飼っている全ての人に加藤さんの言葉が届いてほしいと思います。