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大喜利が作り上げる粋(イキ)な笑い!次世代お笑いイベント「ハガキ職人ナイト!5」ライブレポート(2009.2.11開催)

2009年05月11日

雑誌やラジオで活躍する粋な投稿職人たち、お台場に再度集結!

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出演者大集合!!

ラジオや雑誌にハガキを書き、ネタを採用してもらう遊び
「投稿」を生きがいにし、世界を遊んでいる職人たち、
それがハガキ職人です。

2009年2月、東京カルチャーカルチャーでは二度目となる
ハガキ職人の祭典、「ハガキ職人ナイト」が開催されました。

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すっかりカルカルでもおなじみになりました。ハガキ看板。

前回も満席でしたが、今回も現役のハガキ職人や、
お笑い好きで観客席が埋まりました。

いまや、有名人でなくても、お金や権力をもっていなくても、
コンテンツを作って、インターネットで発表できる時代です。

しかし、テレビやラジオや本などのメディアが
コンテンツを独占していた時代から、
有名でもなく、地位も権力もなく、しかしコンテンツをつくり、
発表していく人はいました。

その代表格が、ハガキ職人です。

1枚数十円のハガキに書かれたネタを投稿することで、
彼らは発表の場を獲得し、コンテンツづくりに参加し、
新しい「笑い」を、ラジオや雑誌などのメディアと一緒に
作り上げていったのです。

そして彼らは成長し、やがて発達したネットを通じて
出会い、交流し、1つのイベントを作り上げました。
それが「ハガキ職人ナイト」です。

2008年11月に、ハガキ職人ナイトはお台場に流れ着きました。
そして、そのわずか3カ月後に、二度目のお台場上陸を実現したのです。

大喜利がつくりあげる、笑いのリレーがイベントの醍醐味

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いよいよイベントスタート。

イベントは、大喜利スタイルを中心に進んでいきます。
お題を出して、それに対していかにぼけるか。
笑いをとったものの勝利。それが大喜利のしきたりです。

彼らが追求する「笑い」のスタイルの核を、
このイベントでは覗くことができます。

  スピード感ある笑い……
  タブーのない笑い……
  知的でスリリングな笑い……
  その場でしか体験できない「リアル」な笑い……

わずか1分の間にも、
リズムよくいくつかのネタが発表されていきます。
会場がどっと沸き、その余韻さめやらぬうちに、
次は自分がとばかりに、他の職人がネタを発表していきます。
そして再び会場を包む、笑いの渦。

ラジオなどでは決して流せないきわどいネタから
普遍性のある「やられた!」と思うネタまで。
ひとつの笑いが、次の笑いをつないでいきます。

個性あるハガキ職人の機転あふれるネタにより、
笑いのリレーが作り上げられていくのです。

理屈はおいておいて、ネタの一端をお見せしましょう。

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大改造。リフォームバラエティ「ビフォーアフター」をモチーフにしたコーナーです。

欠陥住宅を改造し、大工や設計士などの職人が
家をよみがえらせる「大改造!ビフォーアフター」をモチーフにした
コーナー、「大改造」がこのイベントでは特に盛り上がりました。

何の変哲もない住宅の絵から、お城の天守閣、
あるいは話題になった某漫画家の「あの家」まで写真にうつし、
その家を改修せざるをえない「重大な欠陥」を言い当てていく
コーナーです。

職人たちの回答が、とんでもないスピードで、
機関銃のように放たれていきました。

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「アンガールズがのっただけで崩れる物置」きゃしゃすぎ!

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「どれか1つの電気のヒモをひっぱると崩れる家」住人、電気つけるたび緊張

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「水木一郎が歌うと屋根が吹き飛ぶ家」あの声量ならそれくらいはできるかも……

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「与作にバッサバッサと切られる家」へいへいほー!

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「ドッキリの音が鳴るが、何も起きない家」肩透かしもいいとこです。

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「黒沢明が“どかして”といった家」 でた!黒沢の伝説“家待ち”!

ちなみに「黒沢の“家待ち”」の回答のモチーフとなったのは、
某漫画家の“あの家”でした。世界のクロサワが怒るのも、なんだか納得?

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回答の瞬間、会場拍手喝采、大爆笑。この空気感がたまらない。

ゲスト・ヴィン★セントとつくる「ハガキ職人手帳」。

イベントの中盤で、ゲストが登場しました。
ヤングガンガンで「ヴィン魂」という投稿コーナーを
連載している「ヴィン★セント」さんです。

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司会の本多平八郎さん(左)、たまに大阪さん(右)そして中央・ヴィン★セントさん。

ゲストの発案により、ハガキ職人が使うと便利な手帳を作ろうと
いうことになりました。

今、ほぼ日手帳や吉本手帳などを筆頭に、手帳がブームですからね。

日々ネタ帳を持ち歩く人も多いというハガキ職人の間で
ヒットする手帳が作れるかもしれません。

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ハガキ職人のみんなで、あると便利な手帳の項目を考えました。

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こんなネタの分析ページがあればいいんじゃないかという意見も。
なんかどこかでみたような……??

このイベントででた手帳のアイディアを持ち帰り、
イベントチームで、実際の手帳制作作業に入った模様です。
その経過は、今月末の「ハガキ職人ナイト!6」でも公開されるとのこと。
是非、お楽しみに! ヒット祈願!

出演者以外も参加できる「一般投稿コーナー」。

このイベントは、出演者だけで作っているものではありません。

実は、カルカルのホームページや、
ハガキ職人ナイトの公式ホームページで
ネタの募集を実施しました。
そこに応募されてきた作品の中で優秀なものを、
ハガキ職人ナイトでは発表しています。

今回のお題は、ニフティでも連載されていた「利きジャケ」でした。
http://tcc.nifty.com/special/kiki-jacket/

ローリングストーンズの「ブラック&ブルー」のジャケットの
写真をみて、御題に対してぼける、そういう趣向のコーナーです。

今回は、「右の人がささやいているせりふは?」というお題。

優秀な回答が、前のディスプレイに流れ、また会場は
爆笑の渦に包まれました。

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「ほら、せっかくの再会ですから、“寂聴”じゃなくて“晴美”って呼んであげてください」

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「前から思ってたんだけど、お前ってもしかして、外人?」

ハガキ職人、その「粋(いき)の構造」

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終演後、交流を深めるハガキ職人たちとお客さん

ニコニコ動画や2chなどを筆頭に、「誰でも参加できるお笑い」が
流行しているこのごろですが、投稿文化自体に歴史があるだけあって、
瞬発力だけではない、ここでしか体験できない新時代の笑いが、
この「ハガキ職人ナイト」にはあふれてる気がします。

投稿は、誰でもできます。しかし、採用される
面白いネタを考えるには、熟練した業とセンスが必要となります。

参加するハードルは低く、しかし、求める笑いのイメージはより高く。

彼らのプライドを賭けた大喜利合戦は、
そんなハガキ職人の生き様を体現しているのかもしれません。

面白いものが賞賛され、賞賛されるために己の美学を貫く。
その姿は、とても「粋(イキ)」に見えます。

生ぬるい笑いや、タブーを恐れた半端なコンテンツが
世の中をひしめいているように映る中、
世界に風穴を開けるのは、自力でコンテンツを
組み上げようとする彼らの「粋(イキ)の精神・美学」なのかもしれません。

次回ハガキ職人ナイトは、5/31日曜日!18時開演!

次回のハガキ職人ナイトは、20日後の5/31(日)に、
再び東京カルチャーカルチャーで開催されます。

今回は、更に「参加型」のイベントにしていく新しい試みとして、
「一般参加枠」を設け、出演者のうち1枠を公募しました。

イベントというコンテンツを、みんなで一緒につくっていこうという
ハガキ職人たちなりの意思表示、決意表明なのかもしれません。

近々、毎回恒例の一般投稿募集も実施される予定です。

みなさんも是非、投稿を出して、
このイベントに「参加」してみませんか?

ハガキ職人ナイトは、みんなで作る、次世代エンターテインメントなのだから。

いやあ、そう書くと、なんだか懐が深いというか、粋だよね。

(河原あず/東京カルチャーカルチャー)