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宮脇センムのマシンガントーク炸裂!海洋堂ナイトライブレポート(by まんじまる)

2009年08月10日

「チョコエッグ」「リボルテック」などの大ヒット商品を次々と生み出している世界一の造形集団「海洋堂」が今年でなんと45周年。それを記念して1964年の海洋堂創業からの現在までの激動の歴史、そして今後海洋堂が目指すものを、海洋堂の宮脇修一専務に熱く語っていただきました。

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祝!海洋堂45周年記念!今回のイベント限定のセンムフィギュア。

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じゃーん!宮脇センム登場!そっくり~~~。

さて「海洋堂」といえば、80年代のガレージキット、90年代の「新世紀エヴァンゲリオン」フィギュア、そして2000年代に社会現象とまでなった大ブームを巻き起こした「チョコエッグ」などなど、常に時代をリードするヒット作品を生み出してきました。貴方の家にも探せばきっと一つは海洋堂の作品があるかもしれませんよ。もちろん私も大ファンで海洋堂のおかげで初めて“大人買い”というものをやってしまいました。
最近では「阿修羅展」公式フィギュアの阿修羅像の造形も担当し、なんと用意した15000個が即完売するほどの大人気で話題を集めました。阿修羅展の会場では日頃フィギュアには全く縁がなさそうなオジサマオバサマ世代の方々まで行列を作って買い求めるほどで、まさに観賞作品としてのクオリティをもったアート作品として迎えられたのです。そう、海洋堂の目指しているものはアートなのです!

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海洋堂本社の玄関には守護神“大魔神”が鎮座!

現在海洋堂の本社があるのは大阪府門真市。2003年に建設された本社ビルの正面玄関にはなんと往年の名画のヒーロー“大魔神”が鎮座しています。こちらは実際に映画の撮影に使われたもので、日本の特撮怪獣(ガラモン、レッドキングなど)の造形を手がけた高山良策の作品。最近は以前に比べ特撮映画も評価されるようになって造形師の高山良策の名前も知られるようになってきましたが、一般的にはまだまだ無名の存在であり、その造形の素晴らしさをぜひ後世に伝えたいということで、大映の倉庫で長年眠っていたものを引き取って、海洋堂本社のシンボルとしました。この偉大なる先輩造形師のスピリッツを継承しているのが、まさしく海洋堂なのです。

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宮脇修先代社長と子供時代のセンム。最強の父子鷹!

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1964年海洋堂誕生。目指すは世界一の模型店!

海洋堂はセンムの父親である先代社長の宮脇修氏によって、1964年に大阪府守口市の一坪半の小さな模型店として誕生しました。先代社長はいかにしてプラモデルを売るか、日々工夫と努力を重ね、店は順調に売り上げを伸ばして拡張していきました。その工夫の一つが店内にプールやジオラマを作ったこと。子供たちは作った軍艦をプールに浮かべ、戦車をジオラマで走らせて楽しみ、プラモデルがじゃんじゃん売れたそうです。どうすればプラモデルが魅力的に見えるか、追求した結果生まれた素晴らしい工夫ですね。さらに模型教室も開講したそうです。センム自身も小学生の頃よりお店や模型教室を手伝い、なんと中学生の頃には店長までやっていたそうですよ。

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海洋堂の基本理念『アートプラ』。海洋堂はプラモデルを子供のおもちゃからアート作品へ変えた!

順調に子供たちの間で人気になってきたプラモデルでしたが、さらに次の段階へ。「大人にも楽しんでもらえるプラモデルを作りたい」
まだ当時は、プラモデルは子供のおもちゃであって大人がプラモデルを買うなんて考えられていない時代で、市民権を全く得ていませんでした。そこで先代社長とセンムたちはプラモデルを「アートプラ」として製作することを始めたそうです。アートプラとは「絵画的要素のある模型」、つまり「大人が見ても見ごたえのある作品」であり、プラモデルのプロとして最高の仕上げをした帆船の完成品を大人向けに販売したところ、大人たちにプラモデルが受け入れられてヒットしたそうです。この「アートプラ」は今も海洋堂の基本理念であり、センムの名刺にも大きく記されています。

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新たな素材によるリアルなガレージキットにて大躍進!「神にも悪魔にもなれるやん!」

さらに80年代には次の大転機が。当時発売していたキャラクターのプラモデルの出来の悪さに不満をもっていたセンムは、ある日友人の歯科技工士さんが入れ歯を作るための樹脂(レジン)で作ったリアルなモスラの幼虫を見て大感動。「この素材さえ使えばなんでも作れる!気にいったものがないのなら自分たちで作ればいい!」センムたちは夢中になって、自分たちの本当に欲しかったリアルなキャラクターをじゃんじゃん作ったそうです。そしてキャラクターのメーカーより正式にライセンスをとり、ゴジラ、ウルトラマン、仮面ライダー、風の谷のナウシカなどヒット作品を次々に生み出し、キャラクターのガレージキットで一躍名を馳せたのです。

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食玩革命!海洋堂の情熱が新たなヒット作品を生み出した!

しかし、残念なことにキャラクター物のヒット作品が生まれると、他の大手企業がキャラクターの権利を持っていってしまい、今度は大手企業からそのキャラクターの商品が出るといった感じで、最後はなんだか虚しい結果に終わってしまう日々だったそうです。
そこでセンムが思ったのは「よし!ノンキャラクター物で勝負しよう!」つまり版権がいらない動物、恐竜、ミリタリーなどで、作品のクオリティの高さで勝負しようということ。そして目をつけたのが食玩の世界でした。お菓子のおまけなのに高いクオリティの作品は見事大ヒット!なんとチョコエッグは3年間で1億3000万個売れたそうです。その後も様々な食玩シリーズのヒット作品を生み出しましたが、2006年に「食玩撤退宣言」を表明し、現在は食玩から手をひいたそうです。「まだまだいけると思う。でも食玩乱立の時代となり、もうそんなにこの世界も長くない。ならばいいとこでやめたいやん」センムらしいスパッとした潔い決断ですね。

現在はノンキャラクター物のノウハウを生かして、水族館や博物館などのフィギュアに展開しているようです。今後の動向も見逃せませんね!

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海洋堂を支える個性的な造形師の面々。「海洋堂は造形集団」

海洋堂はセンム父子のビジネスセンスもスゴイですが、それを支える造形師の皆さんもスゴイ人ばかり。それぞれ美少女、ミリタリー、動物など各分野で追随を許さないエキスパート集団です。海洋堂ではそれぞれの造形師をアーティストとして、その作品も人格を持った作品として彼らの名前入りでアートプラとして発表しています。お互いを認め合う信頼関係。まさに「世界一の造形集団」です。

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ライバルの造形師も緊急参戦!さらにトークは熱く!

今回は海洋堂のライバル会社の造形師浅井真紀さんも会場に来られており、センムの呼びかけで緊急参戦となりました。浅井さんも16歳の頃よりこの業界で造形師をされていて、この道20年のベテラン。実は小学生の頃に海洋堂によくプラモデルを買いに行っていて、センムとはそれ以来の付き合いとのことで、本音を交えた大激論トークとなりました。

浅井「昔の海洋堂はひどかった!パーツがちゃんと全部入ってないなんてザラだった!」
センム「それを自分で作るのがプラモデルの楽しみやん」
浅井「ガンダムが品薄で入荷されなかったので、『ザ・アニメージ』でプラモコンテストとかやってましたよ!」
センム「いやいや、あれもよく見たらそれなりにカッコええで」

さすが長年の付き合いだけあって、ものすごいトークだこと・・・。
ただライバルでありながら、お互いのことは最高の造形師として認め合っており、

センム「強いライバルがいなければ面白くない。やっと面白いライバルが現れた!」
浅井「センムはツンデレだ!」

うーん、ステキな関係。
こういう熱い漢たちが作っているからこそ、その作品が人々の心を魅了するのですね。

といったところで今回はタイムアウト。二時間半センムほぼ一人でしゃべり倒しのひじょうに濃密なトークライブでしたが、海洋堂の45年の歴史はとても二時間半では収まりきれません。また機会があれば第二弾でさらに熱いトークを聞きたいです。

今年の夏も恒例の「ワンフェス」が幕張メッセで開催されますよ。(2009年7月26日開催)
これからもずっとついていきます!海洋堂様!

(まんじまる/ライター)