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水族館ナイト1周年祭り!~水族館に宿る魂~(09.10/25開催)

2009年11月10日

ゲストに荒俣宏氏が登場!

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左より・中村元さん、荒俣宏さん

 
トークライブシリーズ「水族館ナイト」 一周年記念!
おなじみ水族館プロデューサー中村元さんの水族館文化論トークの過去三回の集大成となるスペシャルトーク。

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チケットは前売り段階で完売!このイベントの注目度が伺えます

前半は、過去3回の水族館ナイトへお越しいただいたお客様からのアンケート結果を総集編トーク。

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左・テリー植田さん、中村元さん、まんじまるさん

今までのアンケートで人気のある水族館ランキング発表。

東京のイベントなのに、投票数の高い水族館は全国各地に散っており、中村さん曰く「コレだけ各地の水族館の名前があがるとは、お客さんのレベルの高さを伺えるな~」と、関心!

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二見シーパラダイスが入っているというのがすごい!と、中村さんも絶賛!

カルカルお客様アンケートで、TOP10に選ばれた水族館は下記の通り(同率あり)

10位 二見シーパラダイス(三重)
10位鶴岡市立加茂水族館(山形)

9位 名古屋港水族館(愛知)

8位 アクアマリン福島(福島)

6位 しものせき水族館海響館(山口)
6位 海遊館(大阪)

5位 大分マリーンパレス水族館うみたまご(大分)

4位 鳥羽水族館(三重)

3位 鴨川シーワールド(千葉)

2位 新江ノ島水族館

そして、堂々の1位は・・・
1位 沖縄美ら海水族館(沖縄)

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さすがに、ココは規模も展示も桁外れで、行ったことはなくても「行ってみたい、憧れの水族館」

中村さんもこの順位に水族館の可能性を改めて確認した様子でした。

全国各地の水族館がランクされた反面、逆に関東の水族館が入っていない点も気になりましたが、標は接戦でどこがランクインしてもおかしくない数字だったそうです。

続いて、今までのアンケートに書かれた質問で、お答えできなかった分をまとめた
Q&A総集編コーナー

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鋭い質問にも、中村節でズバズバ答える姿は、さすが「水族館コーディネーター」

「海外と日本の水族館の違い?」を質問され、日本の水族館は公共か私立の運営が多いのだが、海外の水族館は「寄付」で運営されるものが大半。

コレは水族館の運営問題以前に税制の問題で海外では寄付を行うことによる節税対策があるためだが、日本も根本的な部分から変えないと水族館の未来は厳しいと力説。

「水族館の新しい楽しみ方?」では、水槽にある解説プレートには載っていない生物がけっこう入っている。そんな生物を見つけて自分だけの名前をつけて観察するのも面白いというお話でした。

「中村さんの書籍」に対する質問もあり、中村さんにとって書籍は展示の一つ。水槽を見ていると多くの発見があり水族館は来た人しか見ることが出来ない生きたメディアであるので、それを多くの人に伝える為に書籍を展示の一環として出版している。

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中村さんが書いた「萬話水族館」は未来を変える?不思議な不思議な物語。コレは面白い話のオンパレードなので御購読をお勧めします。

水族館を計画する上で、何を考えて作っていくのか?と、いう質問に対して、ポリシーとかそんなもんじゃなく、どれだけお客さんが来場されるのかを調べて、来館されるお客さんにその水族館は何を伝えたいのか?そしてどのように伝えるのかと言う性格作りをする。

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この水族館に来たらどうなるのか?どうなるからお客さんが来るのか?そんな性格を持った水族館を作っていくことが成功につながる秘訣と力説する中村さん

前半は、総集編にふさわしく「中村ワールド」炸裂でした。

後半は中村さんと20年来の付き合いがある「荒俣宏さん」御出演です。

さて、後半は荒俣宏さんと中村さんの水族館紀元説みたいな超マニアックトーク。

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荒俣さんと中村さんの出会いは、中村さんが鳥羽水族館勤務時代に人魚の研究に「ジュゴン」を見に来たことからだそうです

荒俣さんは、水族館で一番人気があるのは「人魚」だそうです。

ココ最近各地に姿を現し話題になるアザラシは「人魚」であり、人は身近に現れるアザラシに「人魚」を重ね人魚として楽しんでいるということ(レポートでは、一部スクリーン画像にモザイク処理が施されております。御了承ください)。

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いきなりの人魚トークの開始に、唖然とするテリーさんと中村さん

歴史上の文献から「人類がいかに人魚に憧れ、人魚を求めていたか」と、言う話から始まり、当初大きな「イカ」を描いた絵が模写されていくうちに「不思議な人魚(アザラシ)」のようになっていく姿や、人魚の干物?が各地に存在し、今でも販売されている様子などあこがれの人魚に向けた人々の思いが伝わる話。

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なにがなんだか、解らない方に話が・・・期待と不安が交錯するステージ

人魚の干物は、荒俣さんも世界中を探して3体も入所したとか?2万円の人魚のミイラを値切ったら5千円になったとか?不思議な人魚話がいっぱい。
伝説の生物「人魚」。

しかし、その人魚はドンドン擬人化し、なぜかセクシー路線に向かい日本にも江戸時代に伝わってきたらしく、日本画にも登場しているそうです。

 そんなセクシー系人魚のモデルは「リュウグウノツカイ」と呼ばれる深海魚がモデルらしく、世界各地の人魚伝説を調べていくと、天変地異(地震など)との関係が多く、大体どこの国でも人魚を発見したときは、波打ち際で苦しんでいる姿が多く、地震などの自然災害と関係も深いことが上げられた。

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若き時代の荒俣さんと人魚ミイラとの写真、こんな若い頃から追いかけていたんですか?

伝説の人魚、あこがれの人魚伝説の話が中心となり、人は水族館の海獣たちに「人魚の姿」を見ているというお話は、非常に興味がありました。

人魚への憧れから次にヨーロッパの初期水族館の話へとながれ・・・。

初期の水族館は「洞窟」風に作られており「グロッタ」と呼ばれる「豪邸洞窟風遊戯施設」がモチーフになっている。これは日本で言うところの「竜宮城」であり、貴重なヨーロッパの水族館の起源へ話は進みました。

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水族館の起源を力説する荒俣さん

当初の水族館は「洞窟」をモチーフにしており、これはヨーロッパの海岸線に多い洞窟(青の洞門など)のイメージから始まり、安産のお祈りやビーナスの安置所であり聖なる場所。

それを貴族の豪邸に再現したのが「グロッタ」と呼ばれる「水辺の遊び場」で、聖なる場所である海底洞窟をモチーフにした空間が水族館の起源です。

そこは擬岩を作りこんだリアルな空間でこの「グロッタ」に描かれた模様が「グロッタ模様」と呼ばれ「表と裏のつながりをデザイン」した物で、これが語源の言葉が日本では「グロテスク」。

グロテスクと聞けば奇怪な物を表現しがちだが、本来は裏と表とつながりがあるどっち付かずのと言うか、テーマの裏とのつながりをあらわすデザイン的な言葉らしい。

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さすがの中村さんも、博識な荒俣さんの前ではタジタジ

荒俣さんの話の中で「トレーナーは人魚であり、イルカと話ができる人魚だ」と言う言葉には、絶賛水族館の起源である「グロッタ」は遊びの空間でもあり、海中と言う未知の世界への憧れであり、そこでは魚がどうのこうのと言うのではなく、水を求めて遊ぶ空間で現在の水族館で「デート」する姿や、神社仏閣のような雰囲気と言うのは、水族館が当初から背負った宿命のようだ。

近未来の水族館構想として、もっとボランティアや水族館の好きな人たちを集めて水族館を運営していければ最高であり、過去から現在まで水族館は公共と私設があるのだが、実際に水族館業界を支えてきたのは私設の水族館が好きな方々が大半、そんな人たちの総本山のような水族館が出来たらいいな~と、夢のような楽しいお話をしていただけました。

(ライブレポーター・クロスケ)