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ひらめき☆マンガ学校 公開講義 ~消えたマンガ原稿67ページ~ ライブレポート(09.11.22開催)

2009年12月20日

誰でも一度は思ったことがある、漫画家になりたいという夢。
そんな夢を叶えてくれる『ひらめき☆マンガ学校』の公開講義が、この度開催されました。
今までの漫画の概念をひっくり返すような内容を淡々と話す講師に、度肝を抜かれるお客さん。
イベント後半には、漫画界の問題点も……。
これを読めば、あなたも漫画家になれる……かも。

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老若男女、幅広い客層で満員です。

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「キーンコーンカーンコーン」という学校のチャイムと共に登場。
左から、ライターで『ひらめき☆マンガ学校』講師のさやわかさん、
漫画家で『ひらめき☆マンガ学校』講師の西島大介さん、
批評家で西島大介さん著『魔法なんて信じない。でも君は信じる。』の注釈論考を執筆した大谷能生さん。

『ひらめき☆マンガ学校』とは?

『ひらめき☆マンガ学校』とは、さわやかさんと西島大介さんの2人が講師を務める、新しい漫画の描き方、漫画家になる方法を教える漫画教室です。
生徒は130人ほどの応募者から選ばれた、主婦や高校生、コスプレキャバ嬢など、個性豊かな16人。
普段の講義は講談社の会議室で行われています。
この『ひらめき☆マンガ学校』の一番の特徴は、講義を受ければ誰でも漫画家になれてしまうこと。
一体それはどういうことなのでしょうか?
今回は漫画にそれほど興味のない大谷さんを生徒役にして、誰でも漫画家になれることを証明しました。

時間をかけて漫画を描くことに意味はあるのか?

「手を凝らすことに意味はあるのか?」というテーマで、西島さんが既存の某漫画にスクリーントーンを貼りました。
すると、何かやりすぎ感が出てしまい、元の漫画が一番しっくりするという結果に。
必ずしも手の入っていないものが間違いではない、ということが分かりました。
また、某漫画の1ページを西島さんが模写したところ、30分で描くと西島さんの漫画にしては重すぎ、15分で描いた絵がしっくりするという結果に。
時間をかければ良いという訳ではないんですね。

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『ひらめき☆マンガ学校』の生徒が自由に描いた絵。

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同じ生徒が描いた漫画。こちらは3分で描いた絵柄を元にしています。
「こっちの方が軽い感じがして漫画っぽい」と西島さん。

ストーリーはいらないのではないか?

漫画にとって、ストーリーは重要だと思いがち。
しかし今回の講義では、
「実はストーリっていらないのではないか?」
「絵に合ったストーリーを作ればいいのではないか?」
という、漫画界の常識を覆す話に。
実際、某漫画の吹き出しに、適当にテキストを流し込むと……意外と読めるという結果になりました。

大谷さん、漫画家になる

いよいよ大谷さんが漫画家になるときがきました。
大谷さんが描いた絵に、大谷さんのデビューアルバムのテキストを流し込み……
これで大谷さんは漫画家です!
「漫画を描くのではない。そこにある何かをそっと漫画と呼んであげればいい」
というのが、『ひらめき☆マンガ学校』の合言葉です。

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これが大谷さんの漫画家デビュー作。

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休憩後、第2部へ。第1部の3人に加え、左から漫画研究家の泉信行さん、
編集家、漫画原作者の竹熊健太郎さん、
漫画評論家の伊藤剛さんが登場。

原稿紛失事件から見えてきた問題点

イベント後半は、出版社が出版前の原稿を紛失したという実際の事件を、当事者の西島さんが漫画化した『魔法なんて信じない。でも君は信じる。』について、熱いトークが繰り広げられました。
特に竹熊さんの
「そもそも漫画原稿に価値はあるのか?」
という問題定義から、議論はヒートアップ。
漫画原稿に価値が出てきた歴史は比較的浅く、漫画の単行本化が始まってから価値が出るようになったそうです。
また、実は西島さん自身も生原稿には対する執着はそれほどなく、
「自分の原稿に価値があるのかといえば、ないと思う」
と話していました。
事前に契約があれば、大きなトラブルにはならなかったこの問題。
漫画業界は、法律的にまだまだの部分が多いそうです。

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真剣な議論が繰り広げられました。

誰でも漫画家になれることが分かった今回のイベント。
私も小学生のとき、しょーもない4コマ漫画を描いていたので、立派? な漫画家です。
皆さんも読むだけではなく、一度漫画を描いてみたらいかがでしょうか?
描いたその日から、漫画家を名乗ることが出来ますよ。

(ライター・たまに大阪)