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もう買った人もまだの人も聞いてほしい!驚きの活用法も!?日本上陸前夜の異様な盛り上がりとなった 『The iPad Night』ライブレポート(10.5/17開催)

2010年06月07日

いやーついに日本版が発売されました、iPad!
出るやいなや、ありそうでなかったそのカタチに、「子どもの読み聞かせにぴったり」とか、「いやいやデカい画面と簡単な操作は両親のプレゼントにもよい」とか、いろんな使い方の模索が一斉に始まりましたね。

さかのぼること日本発売2週間前、ここお台場東京カルチャーカルチャーでは、ひと足お先に「The iPad Night」が開催されました。これが非常に興味深い内容。
並んだ人も並んでない人も、買った人もまだのひとも、あまり興味のないひともいらっしゃるでしょうが、この日のことばかりはぜひ聞いていただきたい。
なぜなら発売前だからこそのこのイベント、満席の会場は「それで実際、どうなの!?」という好奇心の鼻息で満たされ、非常に濃密な3時間だったのです!

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本日の司会は左から、林信行さん、本田雅一さん、西田宗千佳さんの3人。
それぞれの専門分野からゲストをお呼びするという形式。
当たり前ですが本日の出演者は全員iPad持参、計11台のiPadが乱れ飛ぶ、驚異のステージです。

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最初の登場は、日本通信COO、元アップル幹部でジョブズとも仕事をしていた福田尚久さん。
3G無線ルータで「ドコモの回線でiPadをつかう」という選択肢を紹介してくださいました。
日本通信の3G無線ルータなら、自分で使う速度を選択でき、速度を抑えることで月々の金額を安くすることも可能。こちらは、iPad日本上陸にきっちりあわせて24日に発売されてますので興味のある方はぜひ。

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電子版が話題の日本経済新聞社からは、まさに現場指揮を執られた八田亮一さん。
「整理部」という独特の部署があり、「ぱっと見てわかる」紙面づくりをしてきた新聞。Web横書きの電子版でどこまでできるのか、疑問視する声もあります。それでも今回、有料の電子版に踏み切ったことで一番よかったことは、読者の声が直に届くということ。読者の皆さんの声によって、これから育っていく媒体、と八田さん。

そして新聞同様、iPadの登場によって注目されているのは電子出版の動向です。
ここからステージには、電子出版関連のゲストがぞくぞくと登場、さながら"電子出版ナイト"の様相を呈していきました。

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まずは、eBook Japanの小出斉さん。eBook Japanは蔵書数36,000冊を誇る、日本でもっとも大きな電子書籍サイト。iPhone用アプリも用意されており、iPad用も現在準備中です。

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eBook Japanは特に漫画の蔵書が豊富。
現在のiPhone用のアプリでも、もともと高解像度なので、iPadでも問題なく閲覧できます!
プラットフォームは自由なので、家ではiPad、電車ではiPhoneなんて使い方もできそうですね。

北斗の拳やゴルゴ13など、男性向けの長大なシリーズが大人買いで一気に売れる電子版なのだそうです。
場所をとらないのもさることながら、一番の利点は、「家族にばれない」!なるほど。
eBook Japanでは、いまは紙の作品が中心。"見開きの迫力"など、紙独自の魅力を活かすみせかたをしているといいます。iPadのような新しいプラットフォームに対応した作品が出てくるのはもう少し先になりそうです。

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一方で、スキャン方式ではなく、漫画家と対話しながらイチからiPad用に漫画アプリを作っているというのは、ebooks(ウィブックス)。かつて小学館スピリッツで担当していた江口寿史に逃げられ「おちる」という名作を生み出した伝説を持つ、社長の倉持太一さんが来てくださいました。
Webooks一番こだわったのは、Language選択で、吹き出しの中身がすぐに英語/日本語に切り替えられる、バイリンガル対応を実装したこと。そして、第一作を担当したのはこの方!

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松本大洋さん! 会場どよめきました。
こちらも、日本発売にあわせてiPadアプリ『IKKI COMiX』として公開されています。
第1話は無料! 要チェック!

iPhoneの盛況の一方で盛り上がっていたケータイ書店から参入を始めているのが東京都書店商業組合。
ケータイ書店はぜんぶで700近くあるのにリアル書店の出店はひとつもなかった、そのことに脅威を感じ、ケータイ書店を始めたといいます。
本屋からみてみれば、デジタルは別のプラットフォームではなく、「本屋」というプラットフォームの中で、売るカテゴリがひとつ増えた、という感覚。
多様なゲストが集ったこの日。デジタルから始まりデジタルに通じてるひとたちだけでは見えてこない視点もあり、非常に興味深いです。しかしリアルの書店がはたして、未だそういう出会いのきっかけの場所たりえているか?といった、非常に鋭い質問も飛びました。

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ゲスト同士の間でも、議論が白熱!

電子出版関連からラストは、「NetFront Magazine Viewer」を開発されたACCESSのおふたり。
さっそく雑誌「東京カレンダー」のiPad版をみせてくださいました。

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「NetFront Magazine Viewer」は、ぱらぱらとめくりながら気になった箇所を読む、そんな雑誌の読み方にかなり適したアプリ。同じ電子出版といえど、書籍と雑誌ではまた違ったありかたになりそうです。

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休憩中は林さんによる即席iPad講座が。みるみる人だかりになっていました。

さて最終ブロックでは、少し毛色の違うゲストをご紹介。
まずはiPhone/iPadで注目のアプリを作っていらっしゃるおふたり。

優れた電子書籍ビューワーアプリ、i文庫HDの開発者、nagisa worksの浅田さん。

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この、リアルなめくり方!見覚えあるなぁと思ったら、そういえば前回のTwitter友の会でも、iPad手にしたばかりの神田さんが真っ先に入れてましたね、このアプリ。

このビューワーのよいところは、自分でスキャンした文書を読むこともでき、メール添付されたPDFも読めるというところ。ユーザインタフェース抜群なのでもうなんにでも使えちゃうということです。本日の司会3人も口をそろえて「マストバイ」と推薦です。

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大絶賛の嵐で、いい笑顔の浅田さん。

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つづいては、iPhone向けの写真編集ソフトTiltShiftGenを開発しているアート&モバイル社から、深津貴之さん。
iPhoneのレンズの性能を嘆く声も聞かれますが、それを逆手にとって、トイカメラ風の素敵な写真にできてしまうソフトです。

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iPad版アプリを作るにあたっての問題は…カメラがついていないことですが、大画面で編集ができたらさらに使い勝手もよくなりそうですね。

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そして最後に登場したのは、神戸大学医学部の杉本真樹先生。
ん?お医者さんがiPad?その答えは、これです!

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iPad in 手術室! なるほどそうきたか!!

杉本先生はこれまでも、医療現場での積極的なデジタル機器の活用に取り組んでいます。

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たとえば手術室でwiiリモコン!(遊んでいるのではありません、立体的に遠隔操作しています)

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さらにモニターまでの距離をなくすため、患者さんの身体に直接投影!

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そして3D! ご覧ください、お医者さんがみんな3Dめがねかけてます!
立体的にみることができるので、特に慣れていない研修医や看護師にとっては
非常に把握しやすくなるということです。なるほど。

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さらに研修医ぜんいんiPad!
あまりの光景に会場笑ってますが、なるほど、患者さんへの治療説明や、データからの病因の特定など、医療現場にはiPadはまさに適任なのですね。

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でもやっぱりちょっと笑ってしまうのはなぜでしょう、白衣にiPad。
杉本先生、素敵なプレゼンありがとうございました。

どうです、ここまで読んで、「iPad? 本当にそんな騒ぐほどのもんなの?」と思っていた方も、ほしくなっちゃいませんでしたか? 正直な話、私がまさにその状態です。特に電子書籍ビューワーとしては日本ではいま最強のツールですし、ほかにもたくさんの使い道がありそう。
うーむしばらく悩みどころの毎日となりそうです。

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終演後も大盛況の会場でした。