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飛び入り小飼弾が中川淳一郎と壇上で歴史的和解!ビジネス本業界の裏話からゴーストライターの実態まで。観客も唖然とするほどヤバネタ続出!●『水野俊哉x切込隊長x中川淳一郎 ビジネス本作家の値打ち発売記念イベント』ライブレポート(10.7/3開催)

2010年07月16日

 日曜日にも関わらず、スーツ姿の男女がズラリ勢ぞろい。挨拶を交わし名刺交換をたしなむ紳士淑女の社交場が、数分後にはバトル会場と化すだなんて、誰が想像できたでしょうか。

 今回レポートするのは、人気ビジネス書作家42人の代表作232点を100点満点で批評した、水野俊哉さんの著書「ビジネス本作家の値打ち」(扶桑社)の発売記念トークイベントです。実名暴露話あり、ビンタあり、下ネタあり。とても文字には出来ない過激トークが炸裂し、ヤバすぎて観客が呆然とする場面もあった、「水野俊哉x切込隊長x中川淳一郎 ビジネス本作家の値打ち発売記念イベント ~カツマーから勉強会ブームまでビジネス本シーンをめった斬り!」の模様をどうぞ!

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水野俊哉さんの書籍たち。

■ヤバすぎるキャスティングと「Kさんルックス批判事件」

 第一部には、水野俊哉さんとともに、「切込隊長BLOG」で有名なアルファブロガー・切込隊長さんと、「ウェブはバカと暇人のもの」(光文社)の著者・中川淳一郎さんが登壇しました。過激派として知られる3人が勢ぞろいすると、10分も経たないうちにヤバネタへと移行。切込隊長さんが自身のブログで繰り広げた、超人気ビジネス作家・Kさんのルックス批判事件の話題が飛び出すと、Kさん肯定派の中川さんと大激論に。ただ切込隊長さんは、Kさんの仕事については肯定的で、書籍を褒めたり、「Kさんは、すべて自分で書いているところが凄い」と評価する場面も。そして、その何気ないひと言が、ブラックな業界ネタへの扉を開いたのでした。

 「え。自分で書いてない人って、いるんですか?」

■激安ゴーストライター激増、ビジネス本業界の今

 出版不況で書く場所を失った作家やライターが、安値でゴーストライターを引き受けているため、相場がどんどん下がっていると嘆くのは、自身も打診を受けたことがあるという切込隊長さん。「ビジネス本作家って、(出版を繰り返していると)段々と書くことが無くなっていくじゃないですか。だから厳しい人はゴースト使っちゃう」「メソッドはすべて出尽くしている。後は組み替えるか作者の成功体験を加えるしかない」と、ビジネス本とゴーストライターの関係を分析。「ビジネス本のビジネス」というピンポイントな世界での動きに興味を示していました。

 そんな話題を受けた水野さんは、量産体制にある昨今のビジネス本業界を「工場で本を作るかのよう」と批判。ビジネス本作家についても、「半分くらいに減っても良いと思っている」とぶっちゃけ、内容の薄いビジネス本が増えている現状への危機感を告白します。「ビジネス本業界の良い所は、セールスに対して意欲が高いこと、売ろうとする努力をしていること、マーケティングの感覚があること。悪いことは、クオリティに対する意識が低すぎることですよ」と、自らが籍を置く業界について課題を呈する場面も見られました。

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「全員スーツ着用」ルールを思いっきりスルーしたという水野さん(水野さん顔出しNGなのでこの写真でご了承下さい・・・)。

 中川さんは、ビジネス本は必要ないとキッパリ(注:ビジネス本の発刊イベントです)。ビジネス本を読まなくても、「3人のキーマンと向き合う」ことで「年収6000万円以上」(切込隊長さん)という自身の成功体験を明かすと共に、「本業をちゃんとやってるやつが、普段の活躍を吐き出すのが本。だからお前ら、自分の仕事をちゃんとやっとけ!!」と力説した場面では、会場からは拍手が沸き起こりました。

■「ビジネス本って役に立つの?」第二部もカオス

 第二部は強烈な3人に加え、「就活のバカヤロー」著者の常見陽平さん、「404 Blog Not Found」の小飼弾さんが登壇。更なる過激トークの幕開けです。

 「就活のカリスマ」と称された常見さんは、水野さんの著書を「70点ばかりつけている、もっとバッサリ切って欲しい」と揶揄し、苦笑する水野さんを尻目に、間髪入れず「前書き最高。前書きだけで買う価値がある」とべた褒め。上級ツンデレ技を繰り出した後、ビジネス作家としては「消費されている感じがする」「寂しい」と、不安感を吐露する場面も見られました。

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中川さんと常見さんのビンタ合戦! 元プロレス研究会の仲間と聞いてホッとする客席。

 「ネットで今一番影響力のある書評家」(切込隊長さん)、「(ブログに)取り上げてもらえると、日経新聞に広告を出したのと同じくらいの効果がある」(水野さん)と絶賛を受けまくる小飼さんは、「ビジネス本って役に立ちますか?」と、のっけから過激発言。切込隊長さん曰く「素でうまくいっちゃった例」という類い希なる人物・小飼さんは、「ビジネスって一番楽。わざわざ気合い入れてやるようなものじゃない」と、ビジネス本どころかビジネスそのものをぶった切るという荒技を披露。ビジネス本はビジネスのためではなく、本として読んでいるのだそうです(注:ビジネス本の発刊イベントです)。

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小飼さんと切込隊長さん。

■著者vs.書評家。壇上でガチバトル

 第二部で一番白熱したのは、中川さんと小飼さんによるバトルでした。中川さんは、自ら「超名著」と評する著作「ウェブはバカと暇人のもの」をブログで酷評されたことが、ずっと引っかかっていた様子。最後は「歴史的和解」に到達するのですが、会場がドン引きするほどのガチバトルであったことは間違いありません。

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「歴史的和解」の瞬間。またまた観客ホッ。

 この応酬を受けて、「誤読と思うような書評を書かれた作者の気持ちはどうなんだろう」とつぶやく水野さん。「書いて貰ったから売れた部分もあるワケじゃないですか。今回の私の本でも、5点つけた本があります。ただ、作者や作者のファンは納得しないと思う……」と、複雑な気持ちを吐露していました。

 その他、「書いてないビジネス作家」の暴露大会、「パクリ本」批判、Kさんのおっぱい話など、とても文字には出来ない話が続出した今回のイベント。ゲスト全員が「過激派」にして、想像以上のぶっちゃけトークが飛び交いましたが……。それをキャスティングし、冷静的確なコメントを挟みつつ楽しんでいた水野さんが、一番の強者かも知れません。

(ライター・鶴ひより)