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みんなが歴史の目撃者!建設中の今だからこそ語れる話がある!『東京スカイ夏まツリー 2010』ライブレポート(10.8/08開催)

2010年08月22日

建設中の高さも400mを越え、さまざまなメディアに取り上げられることも多くなってきた「東京スカイツリー」。その建設当初から、熱心にこのタワーに着目してきた面々が一堂に介したイベントが開催されました。ある人は建設現場を見るために引越をし、ある人は足繁く現場に足を運び定点観測写真を撮る。またある人は、地域住民として建設計画当初から活動を行なっている…。さまざまな視点から、スカイツリーの魅力を存分に味わうイベントとなりました。

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カウンターではミニ写真展も。すてき。

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おうち、ここ。

まず登壇したのは、同人誌『スカイツリーReport』の著者でもある日高彰氏。現在工事現場から150mのところにお住まいとのことですが、これは偶然でもなんでもなく「工事現場が見えるところ」をわざわざ選んで引っ越したのだとか。そのため、そら高くツリーが伸びてしまった今は有志を募ってヘリをチャーターし、上空の現場を撮影しているそう。なんたる情熱! タワーの工法や敷地の利用法などについても詳しくお話をうかがいました。わたしもなんどかスカイツリーを見に行った事がありますが、いつの間にかクレーンが一基増えていたとは!(現在は4基。二基が地上ー展望台、あと二基は展望台から上に資材をあげる役割だそうです)。いやあ、まったく気づきませんでした。感服しきり。

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両津勘吉に「本当かよ」と言わしめる。

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続いて登場したのはフォトグラファーの小野寺宏友氏。さまざまな場所で定点観測をしている彼がスカイツリーに魅せられたのは、建設計画決定直後の2007年に行われた「平成勧進帳」プロジェクトがきっかけだったそうです。これは地元有志が中心となって高さ610mのサーチライトでタワーを描くもの。いわばスカイツリーの建設以前からずっと関心を持って撮影をなさっていたことになります。現在は8ヶ所で定点観測を行っているそう。定点観測をする際のコツなども詳しく解説していただきました。写真作品だけではなく、フリップブックやステレオ写真、パノラマ撮影したものを一枚に繋ぎ合わせたりと、さまざまな形でスカイツリーを楽しむ方法を紹介されました。たのしい!

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四季を撮りためたパノラマ写真をつないだら、なんとステージ上じゃ足りない程の長さ!

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続いては、地元在住という地の利を活かしてたいへん細かい定点観測を続け、動画作品などを製作している堀内隆明氏。以前はあまり写真や巨大建造物に興味があるわけではなかったんだけど、いざ撮り始めたら面白くなってしまってどんどん深みにハマっていってしまった方。同じアングルで撮影するための治具を自作したり、完成までの間にカメラが変わってしまってはいかん、と同じカメラを壊れる前に買い足して現在三台持ちになってしまったり。うっかりなにかに魅せられてしまうと、人はこんな風に楽しく夢中になるのだなあという思いを感じました。「完成してもしばらくは行ってしまうかも」というお言葉がたのもしい。

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テプラでナンバリングしてあるカメラさんたちと、お手製の治具。

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「東京スカイツリー定点観測所」というサイトを運営されている中谷幸司氏は、とにかく大きな建造物がお好きなようで。自宅からスカイツリーまでは5.7kmほどで、ずっと窓際にカメラをセットして撮りつづけているとのこと。タワークレーンは倒壊を防ぐために風向きによって方向を変えるそうなのですが、その動いている様子をおさめたムービーが大変かわいらしくてびっくり!まるでクレーンがダンスしているかのようでした(実際は途方もなく大きなものなんですが…)。

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中谷&日高両氏で、高層建築の天国であるところのドバイに行った珍道中が、もうなにもかも衝撃すぎました。世界最高であるブルジュ・ドバイのみならず、こんな建造物がどんどん建設されているだなんて!「縁をチャーターして撮りました」って言われても、CGかなにかにしか見えない。写真のすごさと、タワーを求めてどこまでも行ってしまう(中谷氏はロケハンも含めて二度行っているそうです…)そのバイタリティに感服。

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平然と立ってるけど、でも80Fくらいある。でかい。

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最後は写真から少しはなれて、文筆家の中川大地氏による、スカイツリーの来歴とこれからを考えるための物語。誘致計画の流れや、名称決定までのいきさつ、地元住民としての活動などをお話しいただきました。

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そして、日本古来の建築である五重の塔とスカイツリーの構造が類似していること(中心にある柱は塔体と一体ではなく、そのことによって制震構造を持つ)を挙げながら、東京タワーが高度経済成長の旗印となったように、スカイツリーにも今後の日本を象徴する物語が付随するのではないか、という大変興味深い指摘がなされました。

終わってみれば予定時間を大幅に超過しての終演でした。たったひとつの建造物が、それぞれにまったく違う目線で眺め、考えてられていることがわかる奥深いイベントでした。完成してしまうと、また別の視点が生まれるでしょうし、壇上からの「次は来年で!」という声に期待をしたいと思います。

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ちなみに、本日のオリジナルメニューは スカイツリー氷 でした。

(ライブレポート・アオキエリ / EXHIVISION