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墓参り、墓探求、なんとあの人の墓も・・・第一回イベント後“墓マイラー”大反響!感動のイベント再来!『墓マイラー列伝~日本と世界の墓マイラーたちが巡ったお墓を一挙紹介~』(10.10/10開催)ライブレポート

2010年10月18日

今年3月、カルカルでお墓のトークイベント「お墓日和」が行われた。
お墓トークと聞くだけでは不謹慎だとマイナスイメージを持たれかねないが、
実際行ってみるとお墓巡りの話や故人の様々な逸話を通して
墓マイラー達の故人に対する感謝の思いが伝わるとても感動的なイベントだった。

その感動から約半年・・・墓マイラー達が再びカルカルに登場!

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墓マイラー列伝
~日本と世界の墓マイラーたちが巡ったお墓を一挙紹介~

第一回イベントの後、なんと墓マイラーが大反響!
各種メディアが墓マイラーを取り上げ、現代用語の基礎知識にも掲載され、
「流行語大賞ノミネートか?」という声まで挙がるようになった。
ただ墓マイラーの当人達はこれらの反響に対して至って平静。

「ブームとか言われても実はピンときていない」
「一人静かにお墓と向き合うことが大事」
「メディアや世間がどうあろうと関係なく感謝の巡礼を続けていく」

お墓参りはブームではなく文化。
故人を偲び、感謝を表すお墓参りはどこまでいっても日常的なもの。
墓マイラー達の言葉を聞いて改めてそう思いました。
そんな墓マイラー達から今回は一体どんな話が聞けるのでしょうか。

●お墓巡りの旅

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初手はあきやまみみこさんの「お墓巡りの旅」紹介。
あきやまさんは第一回イベント以降、
墓マイラーとしてメディアに登場することが多くなったそうです。

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谷中霊園の桜

お墓に対して怖いイメージを持っていたあきやまさんだが、
霊園の桜がそのイメージをさわやかで綺麗な場所に変えてくれたという。
春の桜だけでなく、例えば冬の雪が積もったお墓など、
季節によって異なる風情が感じられるのもお墓巡りの魅力です。

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そしてお墓に猫・・・やっぱイイなあ~
「お墓に猫が多いのは攻撃されないから。お墓では人がやさしい気持ちになるから」
「猫はいるが何故か犬はお墓で見かけない」
なんていうトークが面白い。
お墓に野良犬がいたら相当怖いな・・・

●有名人のお墓トラベル

有名人のお墓も巡っていきました。

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三鷹の禅林寺には太宰治の墓があるが、
命日の6月19日は「桜桃忌」といって特に人が多く集まるため、
お墓を参るのに順番待ちしなければならないという。

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太宰治の墓

たくさんの綺麗な花が飾られているが、花だけではなく
太宰が愛したというタバコ・ゴールデンバットもお供えされていた。

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トンでもない行列!
こちらは麻布の専称寺にある新選組一番隊組長・沖田総司の墓のお参り待ち。
なるほど女性が多い。
沖田総司の墓は普段は非公開で、年に一度の「総司忌」でしかお参りができない。
この日は全国からファンが集まってくるんだろうなあ。

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沖田総司の墓

意外と質素なお墓だが、そこは新選組が反幕府という事情があるのかも・・・

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鶴見の総持寺にある国民的スーパースター・石原裕次郎の墓!
花の数が凄すぎる!!!
あまりにも訪れる人が多すぎるため墓までの道案内板を設けたり、
寺の関係者でない一般のファンの方が自主的にお墓の掃除など行っているという。

有名人のお墓にまつわる数々の逸話やお墓巡りの様子を紹介してくれたあきやまさん。
好きな有名人のゆかりの地や足跡を巡る旅が好きな人には
あきやまさんの話はきっと面白くてたまらないと思います。

そんなあきやまさんが新刊を発売するという。
新刊のタイトルは・・・

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有名人のお墓トラベル! なんと水木しげる先生が推薦!
本は10月末発売予定とのこと。
今回話してくれたような逸話が活字で読めるなんて楽しみです。

●珍しいお墓とお墓にまつわる風習

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仏像マニアックスに登場した小嶋独観さんが今度はお墓のイベントに登場!
独観さんは日本各地に存在する珍しいお墓とお墓にまつわる風習を紹介してくれました。

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三重県にて・・・
この敷地に故人が埋葬されているのだが、お墓はこことは別の場所にある。
このように埋葬される場所とお墓の場所が異なる風習を「両墓制」という。
両墓制のお参りは埋葬場所ではなくお墓の場所で行う。

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香川県の志々島も両墓制で、数多く並んでいる小さな青い建物が埋葬場所。
お墓は山の中にあるが、島の過疎化と高齢化で山までお参りに行くのが辛くなり、
今は青い建物でお参りすることが多くなっているのだという。

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与那国島の墓地・・・灰色の古墳のようなものが全てお墓である。
それにしてもなんという風景だろうか・・・
こういう場所で眠りたいと思ってしまう・・・

沖縄のお墓は門中墓や亀甲墓など、塔型の墓とは異なる形をしていて、
敷地を広く取り、多くの人が墓の前に集まれるような形になっているのが特徴。
沖縄ではお参りの際、一族が集まってお墓の前で食事をする風習があるためだ。

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後を継ぐ人、供養する人がいなくなってしまった墓は無縁墓となり、
一箇所に集められて供養されるという・・・
見ているとなんだかとてつもなく悲しくなった・・・

土地が違えば文化も異なる。
各地のお墓や埋葬の話・・・どれも初めて知る話で聞き入ってしまいました。
仏像マニアックスの時も思いましたが、独観さんの話は深い・・・

●お墓の建て方を学ぼう

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石材店・株式会社大塚の代表取締役社長・大塚崇行さんが第一回に続いて登場。
今回はお墓の建て方についてレクチャーしてくれました。

Step1:まずはなんといっても情報収集

お墓をどこに建てるのか、お寺か、民間霊園か、公営墓地か・・・
そしてある程度目処を立てたら実際に現地へ行って周辺や交通事情などを確認する。
ここらへんは引越しと変わらない。
死んだ後に住むところを決めると考えると良いだろうか。

Step2:場所が決まったらいよいよ石材店へ

石材店へ行き、墓地を使用するための申請など様々な申請を行います。

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そして墓石に使う石の選択とデザインの決定。
一口に石といっても数多くの種類があり、色だけでなく特徴も値段もそれぞれ異なる。
一つの墓に複数の種類の石を使うのもアリだ。

デザインも自由。
墓石の形、墓石に刻む文字など、自分の思いをお墓に形作ります。

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上記はあきやまさんが考えた「こんなお墓があったらイイな」の一つ。
これは・・・家だ。
無論アリです。

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様々なデザインのお墓が載っている本「美墓」も実に興味深い。

Step3:完成したら開眼供養

ついにお墓が完成・・・しかし、完成直後はお墓といってもただの石。
開眼供養して(仏の魂を迎え入れて)はじめてお墓が礼拝の対象になるのです。

以上、石材店の社長自らレクチャーしてくれたお墓の建て方、
とてもためになりました。

●恩人の墓100選! 世界の墓マイラー・カジポンさん再び!

そしてイベントの最後を飾るは、第一回目でこれでもかというくらい
世界中の恩人への熱い思いを見せてくれた世界の墓マイラー・カジポンさん!
「墓マイラー」はカジポンさんが作った言葉で、
10年経ってやっと日の目が見えるようになったという。

そのカジポンさん、今までに訪れた国は51ヵ国、墓参した恩人は1500人以上!
スケールが違いすぎる!
だが、カジポンさん曰く・・・

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「数が凄いんじゃないんです・・・一つのお墓に何回も行ってるんです!
そこがお墓参りと観光の違い。一回行って写真撮って帰ってくるのは観光。
だけど、お墓参りって毎年するじゃないですか」

もうこの言葉だけでカジポンさんが相当熱い人だということが分かるというもの。
そんな熱いカジポンさんは墓参した1500人の中から100人を一挙に紹介!

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「お墓参りの醍醐味というのはお茶を持ってきて利休の前で飲めること!
絶対に同席できない人なのに・・・しかも時間無制限ですよ!」

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「アンネ・フランクの墓には様々な国の言葉で書かれた手紙が置かれていて、
アンネとだけでなく他の国から来た何千何万の人とも心が繋がるんです!」

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「分かってんのかー!」

ってテリーPが怒られているように見えて笑える。
大人しく座ってなどいられない。

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坂本龍馬の墓にはなんと自動改札が!
個人のお墓で拝観料が必要なのは龍馬くらいで、
お墓参りは龍馬伝人気で大渋滞していたとか・・・大河ドラマの影響って凄い・・・

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カジポンさん、熱くなりすぎてテリーPにパンチをお見舞い・・・したわけではなくて、
行き着くまでがとにかく遠いゴーギャンの墓で墓マイラー同士が出会った時の
「お前もか~!」という熱いやり取りの再現・・・その気持ち、分かるなあ。

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南極探検家・ロバート・スコットのお墓参りをしに南極へ!
ただ実際にお墓のある場所へは予算や装備の関係で行けなかったため、
緯度や経度を測ってお墓の方向を割り出し、そこに向かって感謝の念を送ったという。
す、凄すぎる・・・

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約一時間、圧倒的な勢いとスピードで100人のお墓を紹介しきったカジポンさん。
出てきた話は上記の他にも、

・ボードレールの墓前で女性達が彼の詩を読んでいた
・蟹工船を書いた小林多喜二はこんな本出したら生きていられないだろうと死を覚悟し、
 本を出した後に自らの墓を作っていた
・ジャマイカは本当に治安が悪くてタクシーの運転手がお墓に行きたがらないので
 ボディガードを雇わなくてはならなかった

など、世界中のありとあらゆる分野の有名人とそのお墓に関する逸話、
そして巡礼の旅のエピソードが満載!
カジポンさんが凄いのはこのような話を数多く語れるところだ。
そしてその土台になっているものは故人への感謝の思いに他ならない。

カジポンさんの話は本当に面白い。
だから、たくさんの人に聞いていただきたい。
こういう話を学生の時に聞けていたら、
もっと歴史や人物、日本や世界に興味を持っていただろうか・・・

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第一回目よりさらに面白さを増した墓マイラー達のお墓トーク。
歴史好きや旅好きにはホント悶絶するくらい面白いと思います。
このお墓トークイベント、あるいは墓マイラーを知ったことをきっかけに、
日本や世界の有名人含め、今一度お墓に眠る人達の人生に
思いを馳せてみるのもイイかもしれないですね。

(ライブレポーター・えの)