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金髪ロンゲの異端の天才物理学者ショウ様(多田将)の超面白くためになるお話満喫!『第1回・カバでもわかるノーベル賞と物理学超入門』(10・11/27開催)

2010年12月09日

「ノーベル賞と物理学」聞くだけで難しい分野のイベントですが、その難題を噛み砕いて、とてもわかりやすく解説してくれるイベント開催!

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左よりテリー植田さん、「高エネルギー加速器研究機構」のShoさまこと多田将さん、「社会科見学に行こう!」小島建一さん

主役の高エネルギー加速器研究機構の多田さんですが、長髪・金髪真赤なシャツと・・・一見すると「科学者」とは思えない、出で立ちにビックリ

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でも、多田さんは 「 すごかった! 」

前半は「ノーベル賞」とは、何かという話から

ノーベル賞と言えば、優秀な科学者へ送られる最高賞ぐらいの認識はあるのですが、実はけっこう「私的な賞」らしいです。

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ノーベル賞を運営しているのがノーベル財団、ダイナマイトを発明し、油田の開発などで巨額の富を得たノーベルさんの遺言「財産を投資し、その利益で優秀な科学者を表彰してほしい」というもので、ある意味ノーベルさんの私的財産から払われている私的な賞なんだそうです

ノーベル賞は、スウェーデンの選考委員が選んでいますが、選考理由も委員も50年間は発表してはいけない決まりで、発表された過去の物を見るとかなり勝手な見解でノーベル賞って選ばれているらしいです。

また、ノーベル賞には文学賞も有りますが、コレはノーベルさんが小説好きだったからできた物。逆に「平和賞」というのは最近政治的利用が多いのですが・・・

なんで「平和賞」があるかというと、ノーベルさんが好きだった女性が「平和活動」をしていたので作ったそうです。ちなみにその女性は第五回ノーベル平和賞を受賞しているらしい・・・。

もちろん私財産を配る賞だから、そんな身勝手な思いからの賞があっても仕方がないみたいです。

 また、ノーベル賞に数学賞が無い理由も、ふられた彼女の彼氏が「数学者」だったから「数学賞は作っちゃダメ」という噂も有ります(数学賞の話は、あくまでも噂)

経済学賞に関しては1969年からできた新たな賞ですが、実はこの賞はノーベル財団とは関係なく、ノーベルさんの財産からもお金は払われていないノーベル賞とは関係ない賞
正式名称を「ノーベル記念ウェーデン国立銀行賞」という物で、銀行が選考しお金を払っている賞でノーベルと名乗っているだけなのですが、なぜか日本では同じノーベル賞に扱われている関係無い賞のようです。

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入口の話を聞いただけでも、今までノーベル賞のことを全然知らずにいたことにショック(大)

さて、日本のノーベル物理学賞の話

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科学者は一人ですべてを完成させるのではなく、代々研究を受け継いで成果を作り上げ得る人々の集まりで、最初の湯川博士から受賞研究は、いい意味でつながりがあるそうです

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特に、日本の受賞者は「素粒子物理学」の研究者が大多数で、一国の受賞者が、ここまで素粒子物理学に特化し例は無いそうです

さて、素粒子物理学って・・・何?

多田さんの話をライブで聞いていれば、解るのですが・・・それをここで紹介するのは至難の業

要するに「スッゲ~~~小さい物」を研究しているのが素粒子物理学
(簡単すぎて申し訳ありませんが、多田さんがそう言っておりました)

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世の中で一番大きな物は宇宙、人を1mとした場合に宇宙は「1000000000000000000000000000m」らしい(すでに、単位がわからん?)

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素粒子の「ニュートリノ」は「1/1000000000000000000」より小さい

以前、原子核理論の研究で「核実験」という言葉を使ったら、勘違いされて大変だったとか・・・

要は、『すべての物は素粒子がいっぱい集まった物でできていて、構成する一番小さな物が何だかわかれば、世の中の物すべてが解る』と言う話

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本当はものすごく難しい話だと思うのですが、この辺りをうまく話をしてくれるのは、多田さんならでは

何しろ小さい世界なので、研究も近年になって盛んになってきた分野。原子が見つかるまでは、魔術の世界の話で「錬金術(何かと何かを適当に混ぜると金ができる?)」のようなことが行われていました。

その後、金の原子や素粒子が解ってくると、金を構成する物質が何か分かるので「神話チック」から「物理研究」になってきたようです。

第一回ノーベル賞受賞者は皆さんも聞いたことがあるあの人「レントゲンさん」
医療や空港の手荷物検査で見かける「X線」を発見した人ですが、医療機器のレントゲンを作ったわけでなく、レントゲンさんの発見がその後医療の分野で大きな貢献をしたので、受賞したとのこと。

その時の発見は「なんじゃそりゃ?」と思われるような物でも、いつかは必要になるような重大な発見の要素を持っているんです。

1973年受賞の江崎玲於奈さんの「トンネル効果の実証」というのも、かなり深い世界。

そもそも玲於奈さんって男性?女性?物理音痴の私などそのレベルなのですが(江崎玲於奈さんは男性です)
ものすごい小さな世界では「物質と物質の間を物が染み出す」それが「トンネル効果」という物、大きく言えば「壁の中をボールが通り向けることがある」と言う話。

そんな「忍法」みたいな話は、普通に生活している人たちには関係の無い世界だと感じますが・・・実は今では極当たり前に身の回りに進出している技術なんです

パソコン組立てをなさる方なら耳にしたことある言葉で「ナノループ」という配線用語があるのですが、コレは原子サイズの配線の太さで、このサイズでは「トンネル効果」が起きており、線がつながっていなくても電気が染み出して流れる現象が起き、現在のパソコンはその原理を利用して動いているんだそうです。

自宅のパソコンの中で、そんな忍法みたいなことが現実に行われているとは、ビックリ!もちろんこの発見が無ければ今のパソコンは存在していないのだからスゴイ

さて、小林先生と益川先生の『CP対称性の破れ』というのもスゴイです。
何がすごいって小林先生は高エネルギー加速器研究機構の責任者をされていたことがあり、多田さんは一緒に図書委員をやっていたと言うんだから、色々な意味ですごい図書委員ですよね。

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楽しくてしかたが無い感じ、物理の話がドンドンでてくる

小柴先生の宇宙ニュートリノの検出も、名前を聞くだけでもなんだか相大な話

ニュートリノというのは、すべての中に含まれている素粒子、それは皆さんのからだの中にももちろんあります。

ニュートリノは物が壊れる時と物を作っている時に発生し、太陽の中からも莫大なニュートリノが生まれて、星が爆発した時にも膨大な量がばらまかれるそうです。

宇宙で2番目に多い粒子がニュートリノ、ちなみに1番は「光」だそうです。ただしニュートリノは小さすぎてどんなものでも通り抜けちゃうやっかいな性質

直径1万3千キロの地球を突きぬける時に地球の岩石にぶつかる確率は「0.0001%」という超極小さい物。

そんな小さな物を見つけるのだから大変、でも日本にはすごい装置「カミオカンデ」という物があり、ニュートリノは物に当たった時に光を発する性質を利用して、ニュートリノが水にあたった時に発する微細な光を「高電子増倍管」という光を捕まえる装置で見つけるそうです。

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正確に言うと、ニュートリノを見つけるのではなく、ニュートリノの反応を見つけることでニュートリノが来たことを証明するそうです。

でも、このカミオカンデという装置、本来は別の実験の為の装置だったのですが、その実験が失敗に終わって、困っていた所宇宙で起こった「超新星爆発」でばらまかれた「ニュートリノ」を検出したことにより、現在では世界一のニュートリノ発見装置として稼働しているそうです(現在はスーパーカミオカンデというもっと大きな実験装置が稼働中)

偶然の産物とはいえ、世界最先端の素粒子研究に役に立ってる事実はすごい。
しかし多田さん曰く「棚からボタ餅」のような話だって、当初の実験に失敗したあと、ニュートリノ検出用にすぐに改良されギリギリの所で、超新星爆発を観測できた裏事実があり「棚からボタ餅と言ったって、棚の下にいなければボタ餅は落ちてこない」と、たしかにそうだ!と思える一言を豪語されていました。

後半は、よりディープな世界へ・・・

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後半は、お客さんからの質問をどんどん受け付けながら、最後は多田さんの本業である「加速器」の話へ

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原子核の研究から湯川先生のノーベル賞の解説へ・・・聞いているとのめりこむような話が次々に出てきます(レポートにするレベルを越えてしまっている状態)

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カイラル対称性の破れと質量・・・話を聞いている限り面白い話なのですが、ちょっと難しい

さて、そろそろ加速器の話へ

そもそも加速器で何をするのかというと、小さな小さな物質を壊して中身を調べるための機械。より小さい物を壊すにはより早くぶつける必要があるので、超高速に加速する為のやってることは原始的な実験のための装置です
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世界には多くの加速器があり、フランスのLHCは27キロもの長さを持つ加速器で、スイスの国境をまたいでいる大きさ

多田さんが訪れた時に、実験中に国境を越えたとき、施設内に国境警備隊がいたそうです。

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この装置は「衝突型」というもので、左右から物質をぶつけてより速い衝突を起こす機械で、エネルギーが高いのが特徴

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加速器・・・図で示すとこんな感じですが・・・コレは生で説明を聞かなくてはわからない代物

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常にお客さんからの質問にも、やさしくわかりやすく答えてくれる多田さん。このあたりもShoさまと呼ばれる由縁

ここで、お客さんから「ニュートリノ」の質問

「ニュートリノってなんでニュートリノと呼ぶのか?」という話

これは、いい質問!
普通に聞いていれば「ニュー(新)トリノ」があるからには「旧トリノ」もあるの?みたいに思いますが「ニュー  トリノ」ではなく正確に発音すると「ニュート  リノ」が正解

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お客さんの質問にうれしそうに答えるステージ

「ニュート」は+-の電気を受けていない中性の意味(ニュートラルのニュート)

「リノ」はイタリア語で「小さい」という意味で「中性の素粒子」ということ

「ニュート リノ」と呼ばれています。(日本で呼ぶ時のアクセントにも問題がありますね)
英語とイタリア語をくっつけた言葉なので混乱しがちですが「新トリノ」じゃなかったんですね。ちなみに日本語で書くと「中性微子(チュウセイビシ)」だそうです。

また、質問ではあんなに大きな加速器で小さな物質をぶつけるのは難しくないのか?ちゃんとぶつけるんですか?という質問。

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これもいい質問ですね!とうれしそうな多田さん

コレは単純に「下手な鉄砲数撃ちゃあたる」ということで、超高速でたくさんのニュートリノを1秒間に数十万個ぶつけるそうです。また輪状になった実験装置なので、あたらなかったらもう1周回れば済むこと。
そんな感じでチャンスを増やして日夜実験をしているそうです。

今回は名言もたくさん飛びできました「車輪は2度発明するな」という言葉もその一つ。

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すでに発明されている物を発明しても何にもならない。科学者の仕事はすでに発明されている物を次に何に使うかという研究で、車輪を使って何か新しい物を作るのが仕事です。

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物理の話なのですが、話が脱線することもしばしば

でも、雑談はShoさまのお楽しみタイムの始まり、たとえば「惑星」という星があります。太陽系の周りを回る地球の兄弟星ですが、なぜ「惑星」と言うのか?

「惑」という字って不思議ですよね?

今では惑星が太陽の周りをまわっているのは当たり前のことですが、それが解らなかった当時の人たちは、ほとんどの星が規則正しく夜空を移動する星のに、いくつかの星は「惑わす」ように夜空を移動するので、その辺な動きの星を「惑星」と呼ぶようになったそうです。

この惑星を観測したのが「ケプラー」、その観測結果を説明するために研究したのが「ニュートン」

ニュートンと聞けば「リンゴが落ちる」のを見て「万有引力」を発見そた人ですが、実際には「リンゴが落ちるのに、なぜ星は落ちてこないのか?」という発想から、引力によって惑星が他の星とは違う動きをすることを証明し、ケプラーの観測記録を立証したそうです。結果それが「引力」であり、そこから「力学」の研究が今日まで引き継がれて研究が続いています。

それにしても、物理学とノーベル賞という普段の生活の中では、まったく関係ない世界のような気がしますが、実は街には物理が溢れてる・・・イヤ「街は物理の塊」なんですね。

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こんなに面白くて、難しいイベントは、多田さんから、直接聞いてみなければ、伝えようがありません・・・

次回は皆さんも「Sho様こと多田さん」の生声で、物理の世界にどっぷりつかってみてください。