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『デンキブラン祭り~1日限りの神谷バー~』ライブレポート:神谷バー社長、カルカルに来店!デンキブランと楽しい話に酔いしれた土曜の午後(11.3/5開催)

2011年03月24日

デンキブラン。
珍しい名前の酒なので聞いたことあるという人は結構いると思う。
そしてデンキブランと言ったら神谷バー。
いつ知ったのかは覚えていないが、神谷バーへはいつか行ってみたいと思っていた。
だが、そのいつかを作ろうとしてこないまま、いつの間にか長い時間が過ぎてしまった。

カルカルHPに挙がったデンキブラン祭りの告知を見た時、
神谷バーへ行ってみたいという思いが蘇った。
その後しばらくしてライブレポートの依頼があり、
本家より先にカルカル版神谷バーでデンキブランを飲むことになったのだった。

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デンキブラン祭り ~1日限りの神谷バー~

アルコール度数30度のデンキブランと40度のデンキブランオールドが飲み放題!
とはいえ、そんな高い度数の酒を昼間からバカスカ飲んでたら死んでしまう。
というかこの日、私は危なく二日酔いで酒イベントへ乗り込むところだった。

実を言うと私はラムやブランデーのようなアルコールの強い酒があまり得意ではなく、
目の前に置かれたデンキブランに相当怖気づいていた。
しかし、私はライブレポーター。
味や香り、30度と40度の違いに言及しないわけにもいかない。
覚悟を決めてテイスティングを開始した。

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デンキブランの相方は特製シーフードマリネ。美味い!

まずは香り。
30度はハッカのようなスーッとする感じだが、40度は柑橘系の爽やかな香りがする。
味に関しても同様の違いがあり、40度の方が飲みやすい。
でも、やはりアルコールが強い・・・胸の辺りが一気に熱くなっていく。
二日酔いでなくて本当に良かった。

●1日限りの神谷バー開店!

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12時になり、テリーP、酔っぱライター・江口まゆみさん、
神谷バー社長・神谷直彌さんが登場し、1日限りの神谷バーが開店!

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神谷バー社長・神谷直彌さん & 酔っぱライター・江口まゆみさん

神谷直彌さんは神谷バーの五代目社長。
社長になってからちょうど10年だそうです。

デンキブランは現在「合同酒精」という会社で作られているのですが、
元々は「神谷酒造」で作られていました。

明治26年(1893年) 初代・神谷傳兵衛(でんべえ)によってデンキブランが誕生
大正13年(1924年) 神谷酒造と北海道の酒精会社が合併し、合同酒精設立
昭和35年(1960年) 神谷酒造が発展的解消。デンキブランの製造は合同酒精へ

ざっくり書くとこんな感じだろうか。

●デンキブランの始まり

明治5年(1873年)輸入洋酒会社で働いていた初代・神谷傳兵衛(でんべえ)が
体調を崩して苦しんでいた。
その時、フランス人経営者から「ワインを飲めば元気になるぞ」と言われ
試しに飲んでみたところ、みるみるうちに体調が回復していったという。

この出来事を機に傳兵衛は洋酒に注目する。
当時のワインはフランスからの輸入品であり、数が少なく値段も高かった。
そこで傳兵衛は日本でオリジナル洋酒の作成に取り掛かり、
試行錯誤の末に完成したのがデンキブランなのである。

上記は江口さんの著書「ニッポン全国酒紀行」を参考にして簡単にまとめました。
ニッポン全国酒紀行は電子書籍にもなっており、3月はデンキブランの章が掲載予定。
合同酒精の工場見学やテイスティングの様子が書かれていて、とても面白いですよ。

●レシピは秘伝中の秘伝

デンキブランはブランデーをベースにして、
白ワイン、ジン、キュラソー、複数の生薬などを入れて作っているという。
40度で感じた柑橘系成分はキュラソーのオレンジだったのだろうか。

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テリーP  「社長は当然知ってますよね?」
神谷社長 「こういうのが入ってるというのは聞いているんですが、
       配合や比率は実は知らないんです」

えええっ!?
まさか社長が知らないとは思いもしなかったので驚いた。
レシピは文書で記録されておらず、代々口頭で伝わっているという。
今は合同酒精のごくごく一部の人間しか知らない秘伝中の秘伝なのである。

●神谷バーの風景

神谷バーのお客さんは会社帰りのサラリーマンや年配の夫婦など様々だが、
週末には家族連れでやってくるお客さんもいるという。
バーに家族連れ? バーカウンターに並ぶ父母子供・・・
なかなか珍しい光景だなあと思ったが、

神谷社長
「うちはバーのくせにバーカウンターがないんです。
 バーカウンターはないですが、子供椅子はあるんです」

子供椅子のあるバーはなかなかないよなあ。
私は店に行ったことがないので店内写真を探して見たのですが、
バーというよりレストランな感じがして、家族連れが似合う店だなあと思いました。

神谷バーは相席が当たり前。
居心地の良い店内なので自然と常連さんが話しかけてくるという。

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江口さん 「女性が一人で飲んでるとおぢさん達に囲まれちゃってね~」
テリーP  「ボクも一人で飲みに行くことがあるけど、
       『社長!』って声かけられる。社長でも何でもないのに」

そういう神谷バーのお客さんをテリーPも江口さんも粋でカッコイイと言う。

江口さん 「いつか自分が声をかける側に回りたいですね~」

●神谷バーのちょっといい話①

神谷バーは昨年創業130周年を迎えた。
長く愛され続けている店には必ず多くのエピソードがある。

ある日、神谷バーに50代くらいの女性が一人でやってきた。
女性はデンキブランとカニコロッケとご飯を注文して食べていたが、
ふと見るとデンキブランがあまり進んでいない。
あまり好きじゃないのかなと思っていたら、女性が鞄から何やら取り出した。
それは遺影で写っていたのはなんと常連さん!
驚いた神谷社長は女性に話を聞くと遺影は父親だと言う。
「今日はここでゆっくりしたかったんです」
そう言って女性はデンキブランを半分だけ飲んで帰っていった。

ちょっとしんみりするけど心暖まるイイ話じゃないですか~
神谷バーは長い歴史の中で多くの人の多くの人生を見てきたんだろうなあ。

●イイ感じで酔ってきました

そんなちょっといい話を聞いてますますデンキブランが進んでいくわけですが、

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テリーP  「どれくらいが適量なんですか?」
神谷社長 「私は三杯飲んだら寝ちゃいますね~」
江口さん  「えっ、私もう二杯目なんですけど・・・」
お客さん  「(爆笑)」

さすが酔っぱライター!

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神谷社長もデンキブラン飲んで段々テンションが上がっていく。
実はイベントが始まる前からビール二杯飲んでます。
神谷バーではビールをチェイサーにしてデンキブランを飲む人も多いとか。

まだ前半ですがステージもお客さんもイイ感じで酔いが回っている様子。
私も三杯目に突入したあたりからデンキブランの美味さがようやく分かってきた。
こういう強い酒は最初の一、二杯くらいじゃ分かんないんだよなあ。
って、昼の1時だぞ、今・・・

●デンキブランの気になる噂

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後半からゲストとしてオエノンホールディングス(合同酒精の持ち株会社)で
広報を担当されている永沢さんが登場。

永沢さん
「合同酒精と聞いてピンとくる方がいらっしゃるかどうか分かりませんが、
 しそ焼酎のたんたかたんを作っている会社です」

おお、そうだったのか!
たんたかたんは安くて美味くていつもお世話になっています。
う~ん、デンキブランとたんたかたんが繋がっていたとは驚いた。

前半で書いたが、昭和35年からデンキブランの作成は合同酒精が担当している。
作ってる会社まで知っているのは余程の酒ファンだと思うが、
この製造の仕組みを知らない人から様々な面白い噂話が生まれているようだ。

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江口さん
「神谷バーの裏でデンキブラン作ってるという噂がありますが、それはないんで~」

魔女の薬かよ!
神谷社長が店の裏で一生懸命ブランデーに白ワイン、ジン、生薬を混ぜてる姿・・・
想像したら笑える。

江口さん
「神谷バーで出てくるデンキブランと瓶で買うデンキブランとで
 味が違うって言う常連さんがいますが、同じですから~」

笑えるけどあるよなあ、こういうこと。
同じもの飲んでも家飲みと店飲みでは違いますからね~

●神谷バーのちょっといい話②

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先程神谷バーのちょっといい話を一つ書いたが、
永沢さんも自らが体験した神谷バーでのエピソードを披露してくれた。

ある日のデートでの出来事。
お酒が好きだという永沢さんのために男性がデートプランを考えた。
まずお台場、海沿いの店でビール。
続いてお台場から船で日の出桟橋へ行き、その後再び船で浅草へ。
もちろん船内ではビール。
そして最後に行ったのが神谷バーなのだが、
なんと男性は永沢さんが合同酒精の人だということを知らなかった。

合同酒精の永沢さんがそのことを知らない男性に神谷バーへ連れて行ってもらうこと。
こういうのをシンクロニシティって言うのだろうか。
意味のある偶然の一致。
その偶然がとてもうらやましい!

●お客さん 「相当電気走ってます!」

ステージもお客さんもデンキブランが効いてきて、空気がまったりしてきたところで
テリーPがお客さんにちょいと話を聞いてみた。

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「デンキブランの新しい飲み方は?」という質問に対して永沢さんは
流行りのソーダ割り、4対1のハイボールスタイルで飲むのを提案していると言う。
デンキブランハイボール、飲んでみたいなあ。

初めてデンキブランを飲んだという女性はゆらゆらしながら、
「相当電気走ってます!」
ウマイっ! ここでそのボキャブラリーは凄いわ~。酔ってるな~

別の女性は「40度が人気あるみたいですが、私は30度の方が美味しかったです」
神谷社長曰く、年間約50万杯出るデンキブランのうち、8割は30度だそうだ。
デンキブランも人それぞれ味の感じ方や楽しみ方に違いがあって面白い。

という感じで前半30分、後半30分に渡り、楽しい神谷バートークが行われました。

●35度のデンキブラン!?

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ステージのトークは終了したが、カルカル版一日限りの神谷バーはまだ続く。
トークを終了時刻より早めに終えて、残りの余った時間を
デンキブランを飲みながらゆっくりくつろぐ時間にするプランニングが心憎い。
私も四杯目に突入。

私  「デンキブラン、30度も40度も両方美味いですね~」
客A 「イイね~。じゃあオレはハーフ&ハーフで飲むか」
私  「30度と40度のハーフ&ハーフ! それ、新しいですよ!」
客B 「30度だと物足りない、40度だとちょっと強過ぎる。
    なんて言う人だっているかもしれないよね」
私  「お~、なるほどなるほど! それで混ぜて35度にすると」
客A 「そうそう!」
私  「30と40を混ぜて35になるのかなあ?」
全員 「(爆笑)」

35度、気になって試してみた。
五杯目・・・美味い!
30度とも40度とも違う絶妙な・・・とにかく美味い!

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記念撮影

デンキブラン祭り、面白い話がいくつも聞けたし、楽しく飲めたし、言うことなし!
神谷バー、行かなくちゃなー
スカイツリーもまだ行ってないし・・・
よし、浅草、スカイツリー、神谷バーで行くことに決めた!

(ライブレポーター・えの)