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『添加物×調味料の秘密~利き塩つき!食材の本当の味を体感してみよう』ライブレポート:加工食品も塩も裏面の表記を見よ!そこに隠された秘密とは?利き塩はタイプの違う4種類でお土産付き!(11.5/7開催)

2011年05月31日

登壇したのは、調味料マイスターの古谷史織さんと、NPO法人「食品と暮らしの安全基金」記者の中戸川貢さん。

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写真左から、カルカルプロデューサーのテリー植田、調味料マイスターの古谷史織さん、NPO法人「食品と暮らしの安全基金」記者の中戸川貢さん。中戸川さんは、弓削多醤油の代表としてカルカルの醤油イベントにも出演経験あり。

それでは早速、調味料と添加物のお勉強スタート!

冒頭にも書いたとおり、味付けは足りない栄養素を補うためにある。さらに、その必要な栄養素を探る重要なセンサーの役割を果たしているのが、私たちに備わっている味覚だ。例えば、しょっぱさだったらミネラル、甘さだったら糖分を知れる。逆に、苦味ならば毒の可能性がある。子どもが苦味を嫌がるのは、生まれ持った本能があるから。

そして、われわれ日本人の味覚は五味。なかでも特徴的なのは「旨味」。古谷さんによれば、「旨味を感じるグルタミン酸は、タンパク質がある証拠。タンパク質が必要だった日本人が、それを美味しく感じるように進化した形」だそう。これは進化だったんですね!

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日本人の味覚は五味。フランス人はここに金属味(血の味)が加わって六味。インド人はさらに辛味と渋味が加わって八味になるそう。インド人にびっくり!

さて、調味料について簡単にわかったところで、続いて添加物の話。食品添加物とは、
「食品の製造過程で、または食品の加工や保存の目的で食品に添加、混和などの方法によって使用するもの。」
ポイントは、「加工や保存の目的」という部分。私たちにとって、その加工食品が美味しく、長く保たれることを目的としている、ということ。

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これが添加物の使われる主な理由。食品添加物によって、「美味しい」と脳が感じるようにしているのです。これだけ見れば、たしかに便利。

食品添加物には、「既存添加物」(自然由来のもの)と、「指定添加物」(人工的に作られたもの)がある。ポイントは、自然物でも毒性があるものもあるし、人工的なものでも安全なものはあるということ。

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指定添加物一覧。こうして見ると、と、とんでもない量……。「一日200種類召し上がる人もいますね」と中戸川さん。お、恐ろしい……。

では、実際のところ危険なのだろうか?

食品添加物には、国の基準として、一日摂取許容量(ADI値)が定められている。この基準というのは、毎日一生涯摂取したとしても、健康に害を及ぼさない量になっている。算出方法は、動物実験から算出された値の100分の1だそう。

こう言われると一見安全なようにも思えるが、食品添加物は、上記のように複合的に使用される。その種類はあまりに多すぎるため、実証するのが難しい。古谷さんは、「実は複合で摂取したときの影響の実験はされていません」と話した。

えー……。食欲がどんどんと減退していきます。

そこに、追い打ちをかけるように中戸川さんが出したスライドは、某炭酸飲料(あずき味)の原材料表示。

中戸川さんが大きく指摘したのは、「果糖ぶどう糖液糖」、「保存料」、「合成着色料」の3つ。

「果糖ぶどう糖液糖」は、遺伝子組み換え原料の使用が指摘されている糖。

「保存料」として使用されている「安息香酸ナトリウム」は、体に負担がかかるとされており、厳しく使用制限がされているもの。

「合成着色料」では、「赤色40号」と「青色1号」が組み合わされている。

この「赤色40号」、イギリスでは、政府がメーカーに使用を自主規制するように呼びかけているという。さらに、「安息香酸ナトリウム」と「赤色40号」の複合摂取は危険性が増大すると言われているそう。ところが、日本では「赤色40号」の規制はされていない。

「まさに、日本ならではの炭酸飲料ですね」と中戸川さん。筆者はこの辺りで背筋が凍りついていました……。

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噂のあずき風味炭酸飲料。着色料は、すべて表示することが義務付けられているという。

中戸川さんの、稲川淳二よりも恐ろしい添加物の話はまだまだ続く……。

例えば、よくある表記「膨張剤」。下記写真をご覧ください。

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なんと、膨張剤にはこれほどの添加物が使われている可能性が! 知りませんでした。

さらにもう一つ。

加工食品を他社から仕入れて使用する場合、その内容を記載する義務はない。つまり、原材料に「ホイップクリーム」などと書かれていた場合、他に添加物が使われていないくても、仕入れた「ホイップクリーム」に添加物が使われている可能性がある。同じように、「魚肉」、「小豆餡」などのパターンも様々あるそう。

表記が少ないからと言って、添加物が少ないとは限らない……!

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一見添加物が少ないように見えるこの表記。しかし、「ホイップクリーム」には何が使われているかわからない……!

あー、怖い怖い。もう絶対、これから買う商品は裏面を見るようになってしまいそうです!

■塩にも種類があった! 利き塩体験で種類に応じた用途を知ろう

さて、続いては利き塩体験会。調味料マイスターの古谷さんに導かれて、塩を味わいます。

と、ここで配られた塩は4種類。その種類とは、天日塩(海の精・ほししお)、平釜塩(海の精・あらしお)、やき塩(海の精・やきしお)、イオン膜立釜塩(塩事業センター・食塩)。わ、全然聞いたことがない!

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配られた4種類の塩。すべて塩なので当然ですが、パッと見では全くわかりません。

「粒子の大きさなども比べてくださいね」という古谷さんのアドバイス通り、じっと塩同士を比べてみる。粒が大きく、ゴロっとしたものと、粒子も小さくサラサラとしたもの。確かに、それぞれ大きさが違っているのがわかった。

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左上はサラサラ、下の二つはどちらかと言えば粒が大きくゴロっとしているのがわかる。

そしてついに利き塩開始。塩を直接味わうので、水の摂取が欠かせない。味わってみると、他の食品とは違って、塩には香りがない。嗅覚を使うことができないので、純粋に舌で感じられる味を探っっていく。

で、じっくり味わってみると、最初はわからなかったが、しょっぱい中にも、少しだけ苦味が混ざっていたり、あっさりしていたり、それぞれ違うことがわかってきた。しかし、どれがどれという予想はさっぱり。

むー、と悩んでいるうちに、答え合わせの時間。無理やり書きだした答えだったが、なんと、筆者の予想はすべてハズレ! 難しいよ! と嘆いている中、なんと全問正解したお客さんもちらほら。さすが、感服いたしました。

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みんなで白い粉をなめます。んー、しょっぱい。

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塩を味わいながら、そこに感想を書いていく……はずなのだが、なかなか言葉が出てこない。難しかったです。

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こちらがその塩4種。上の写真で言うと、左から順番にあらしお、ほししお、と対応している。それぞれに適した使い方があるというのがポイント。

続いて出されたのは、豆腐、きゅうり、トマト、焼いた豚肉の一皿。「どの塩がどれと合うか試してみてください」ということで、早速試してみる。

ふむ、こうなると、非常に分かりやすい。

あらしおは少しだけ苦味があるので、豆腐と合わせると美味しい。

ほししおは海の成分を天日干ししたものなので、海水を再現したような苦味と渋味が特徴的。なので、生野菜であるきゅうりとトマトと野生味の力強さが引き立る。

やきしおはあっさりしているので、どれでも比較的合う。個人的には豆腐がオススメ。

塩事業センターの食塩は、混じりっけなしの塩。全体的に合うし、豚肉にかけるのが美味しかった。

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こちらがその一皿。塩によって味わいが変わるのは不思議な体験。

それぞれ独自に塩の味を試していたのが、「今日は塩の使い方を覚えて帰っていただきたいです」とうことで、ここで古谷さんによる塩の種類の説明。

塩というのは、すべて海から作られる。味の違いは、その加工の違いというわけだ。

平釜で炊く平釜塩は、炊きこんで作られるので、煮込んでも塩の味が崩れにくい。そのため、古谷さんのオススメの料理はポトフ。コツは、最初、10分後、さらに10分後と3回に分けて塩を入れるのがコツだとか。

天日塩は、上記にも書いたとおり、野性的なものに合わせると引き立つ。焼き魚にパラパラとふりかけても美味しいとのこと。

やき塩は、平釜塩を600度で焼くと出来上がる塩。焼くことで成分が変化して、苦味がなくなるそう。食材の甘みを楽しみたい時に使うと良い。オススメはおにぎり。

そして、最後の食塩は、イオン膜を使った濃縮法。イオン膜を通すことにより、他の塩が90%の塩化ナトリウムなのに対し、イオン膜を使うと99%まで純度が高まるそうだ。使い方としては、塩の浸透力を使う漬物や、パスタを茹でる時などにつかうと良いとのこと。

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テリーPも食べています。

最後に、中身を知るために大事な大事な表記の話。2010年4月に施行された規約により、公正マークが表示されるようになった。ここでは、原材料名と、工程の方法が表示されるようになった。例えば、「海の精 あらしお」では、「原材料名:海水(伊豆大島) 工程:天日、平釜」と表記される。

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表記方法が変わったことにより、塩の性質が分かりやすくなった。

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こちらはCMでも有名な某塩。表記をよく見ると、メキシコやオーストラリアの塩を多く使っている。あれれー?

いかがだっただろうか?
古谷さんによれば、「地のものは地の塩で食べろ」という塩選びをするときに頼りにしている言葉があるという。つまり、その土地に行ったらその土地の塩で食べるのがいい、ということだが、普段から塩の種類を持っていない私たちは、せめて表記によってその塩の特徴を知れるといいのだろう。

最後は、中戸川さんによる「旨味」くらべ。うま味調味料として使用されているグルタミン酸ナトリウムと、食材に本来入っているグルタミン酸とは、全く違うもの。中戸川さんはこの日のために両方入手して、味くらべをできる場を作ってもらいました。

こちら、どちらも白い粉状で、見た目は殆ど変わらないのだが、味わってみると、全く違う。グルタミン酸ナトリウムの方は、たしかに旨味を感じるが、まったりとして後味が悪い。一方のグルタミン酸は、トマトを食べたときに味わえるようなスッキリとした味で、後味もさっぱりとしているように感じた。グルタミン酸ナトリウムって一体……。

中戸川さんは、市民団体はあまりにうま味調味料に頼りすぎると、他の栄養素が足りなくなってしまうのではと指摘していると話した。確かに、使い方は難しいのかも。これもまた、ひとつ勉強になりました。

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「旨味」成分味くらべスペース。左がグルタミン酸、右がグルタミン酸ナトリウム。グルタミン酸ば市販されていないので、薬屋さんで購入したのだとか。

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2つの違いは中戸川さんが直接説明。グルタミン酸ナトリウムがなぜか後味悪くなってしまうのは、いまだに解明されていないそう。

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いかがだっただろうか?

食品の表記の見方、そして塩の使い方がよーく身に染みたイベントだった。これから、スーパーやコンビニなどで、思わず原材料名を確認してしまうことは100%に違いない。うま味調味料も成分は気にも留めていなかったが、旨味成分とうま味調味料は違うことを初めて知った。

お二人とも、どうもありがとうございました。また食品に隠された秘密を教えてください!

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会場では利き塩でも提供された「海の精」さんの製品を販売。さらにお土産としても豪華塩セットが提供されました。古谷さんがオススメする塩だけに、これは嬉しかった。

(ライター・安田俊亮)