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未来オークション『version MANGA』ライブレポート:著名漫画家達がこれから描く作品の権利を買う前代未聞のチャリティオークション開催!(11.8/13開催)

2011年09月02日

8月13日の昼にカルカルで行われたイベントは、
“未来オークション”?!
しかも、『version MANGA』!?

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豪華参加漫画家名がズラリと並んだフライヤー!

“未来オークション”とは
既存の作品ではなく、アーティストがこれから創る『未来に向けての作品』の権利を買うことが出来るオークション。

“未来の作品、売ります” がキャッチコピーなのです!

作者と一緒に落札者が作品を創ることが出来る
世界初の試みということで、ワクワクしますね!

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会場に設けられた、各漫画家さんの出品権利提示ボード。

この企画を開催されているのは
『ACT FOR JAPAN』の皆さん。

3.11に起きた地震からの復興を目指し、これからを生きていく人々を、少しでも支援したい。お金や物資だけじゃなく、気持ちから元気になれる仕組みを生み出したい。という思いから、アートを創り出す人と、アートを楽しむ人が一つの力となり、被災地から日本を元気にしていくプラットフォームとなること目的として活動しているアーティストとクリエイターの非営利団体です。

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ACT FOR JAPAN』代表の近藤ヒデノリさんと、司会のミスキャンパス団体『Sweet Smile』のお2人。

今回のイベントは『ACT FOR JAPAN』の活動としては3回目、
“未来オークション”としては今回が2回目の活動ということでした。
そうなると気になるのは、“未来オークション”1回目。

M5
第一回目“未来オークション”(写真家など)の様子。

今年4月に渋谷で開かれた、記念すべき“未来オークション”1回目
では写真家や(アーティストによる)の様々な権利を販売し、
2日間で912,000円もの売り上げを記録!

“未来オークション”の一番面白いところは
『落札してから始まる』ということ。

第一回目の場合、写真家と落札者が会い、打ち合わせをして初めて作品が生まれるんですね。その過程やドキュメンタリーをムービーとして記録するのも
『ACT FOR JAPAN』さんの活動だそうで様々な『その後』のムービーや映像が。

「アーティストはこれまで作者一人で創るものでしたが、
これからの時代は落札者とコラボレーションして創っていく形もありだと思います」

と近藤さん。

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写真家が落札者にポートレイトを渡すドキュメント映像

うわぁ!これは確かに一生の記念になりますね!
趣旨が理解できたところで、オークショニアさんによる
オークション自体のルール説明です。

1. オークションは、全作品30,000円からスタート
2. 入札がある毎に、オークショニアが金額を徐々に上げていきます。
3. 入札希望者は、手を挙げる等のジェスチャーによって入札をします。
4. 金額があがっていきますので、入札してもよい額まで手を上げ続けていてください。
5. 最後まで手が挙がっていた人が落札者です。

日本でオークションというのは一般的ではないので
会場も緊張気味。というわけで、まずは練習します

「3万スタートです!はい、4万。5万。他にいませんか?はい、6万!
そこの方だけですか?6万…6万…6万。おりませんね?…ガン!(木槌で叩く)
落札されましたー!

かなりスピーディです!迷う暇はあまりありません!
さあ、いよいよ始まりました!!!

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スライドで漫画家さんの説明と出展権利が紹介されます。

トップバッターは、映画化もされた「星守る犬」も名高い
村上たかしさん

出品された権利は【あなたと愛犬の思い出を世界でひとつだけのオリジナル漫画にします】

うわぁ!愛犬家にはたまらない。。
しかし、逆に言うと「犬を飼っていない人」はハードルになるかな?

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落札者への特典としてサイン入り色紙とメッセージも!

トップバッターということもあり、会場も遠慮がちでありさして争いもなく
愛犬家の女性が落札して、快調なスタートをきりました!

2番目は、やまだないとさん。
名前が発表された時点で、会場がざわつきました。
あれ?皆さん、目が光っていませんか??

出展権利はシンプル。【あなたの理想の恋人を描きます】

すぐに会場から真剣な質問が幾つか飛び交います。
「シチュエーションなどもこちらで決められるんですか?」
「架空でもいいんですよね?」

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質問の回答は、漫画家とのコネクターを務めるハヤマさんから。
「はい。全て大丈夫だと思います。ただ、やまだないと先生は美男美女を描くのが好きですよ(笑)」などの漫画家さんご自身の裏話(?)も炸裂で更に盛り上がる会場!

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負けたくない戦いがとうとう勃発!

オークションが始まった途端、ご覧の通り挙がる手の数!
男性も女性も(実は私も)挙げまくり!殺気すらします。

「では、はじめます!3万!4万!5万!6万!7万…」

い、一体どこまで上昇するの?!(私は4万で挫折…)
ってぐらい、怖いぐらいに金額がつりあがっていくので大変スリリング!!
手を挙げてる方々は最初からやまだないとさん狙いの方たちが多かったのか
皆さん、なかなか手を下げる気配が見えない!

ざわ… ざわ…!

10万を超えるあたりから、ようやくがっくり折れるように手が下がり始め
一人減り、二人減り、ついに、この日の最高金額15万5000円

の値がつき、女性が落札!
彼女の挙げた腕は、最後まで迷いがなく、眩しかった!!

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3番手は、和田ラヂオさん
言わずとしれたギャグ漫画の大御所です。
出展されている権利は【あなたが主人公の4コマ、または似顔絵】

近藤さん
「なんで和田さんは、著者近影でカニかぶってるんですか?!」
ハヤマさん
「ご本人も面白い方なんですよ~!あ、でもちゃんと普通に会話できる方ですよ(笑)
著者紹介に堂々と『2000年11月、「梅干の種飛ばし」全国大会・男性の部優勝、見事日本一の座に輝く(記録16m63cm)って載せていらっしゃいますしね!似顔絵というのは珍しいですから、面白いでしょうね!」

4コマか~いいな~と興味をひきつけられても迷う暇はない。
あっさり他の方が落札されました。
つくづく展開が速いなあ!

M12
可能なかぎり”との言葉が誠実です

4番目は、羽生生純さん
映画化もされた「恋の門」でもお馴染みですね!

出展権利は【あなたが主人公の架空の漫画の扉絵を描きます】

「ラフ絵を自分でも描いて渡しても大丈夫ですか?」「タイトルは入りますか?」など、興味津々の質問が会場から。

ハヤマさん曰く
「ご本人はとてもシャイな方なんですが、人がやったことないことをやりたいと、こちらの想像の右斜め上を行くことが好きなので、完成がどんな感じになるのかは僕も楽しみです。
落札者さんの注文に関しても、臨機応変に対応して頂けると思います。」

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迷いなくピンと挙げられた手に落札者のやる気が。

これも沢山質問をしていた男性が落札。
やはり質問される方は落札へ意欲が違います。勉強になる!

M14
著者近影がかっこいと話題に!

5番目はおおひなたごうさん
活躍は漫画だけに留まらず、「ギャグ漫画家大喜利バトル」を主催されています!

出展権利はとっても豪華!!
連載中のマンガにあなたを出演させ、その掲載本&原画をプレゼント】
そのうえ、漫画家ご本人からのメッセージもついておりました!

「(略)
落札者様がどんな役で、どんな漫画になるのか、
考えただけで今からワクワクします。
少しでも被災者の方々を勇気づけられるような漫画に出来たら良いですね!」

当然のごとく、質問殺到!
「どの連載ですか?」「掲載本は雑誌ですか?コミックですか?」「1コマだけとかですか?」
ハヤマさんもニコニコして回答。
「おおひなたごう先生は、とても気さくな方ですよ!掲載されるのは、現在テレビブロスで連載中のギャグ漫画特殊能力アビル』です。コミックではなくその回の雑誌のプレゼントですね。それに、エスパーや特殊能力の漫画なので、落札者さんをただ出すだけじゃないと思いますよ!」

オークションスタートともに挙がる手!やっぱりなあ…。
火花の散りあう戦いが値段が上がり、やがて一瞬にして決まります!
この日二番目に高額な価格で落札されましたー。

近藤さん
「この手のがっくり下がる瞬間が一番盛り上がりますね!(笑)」

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熱く語るハヤマさんと、喜ぶ渡辺さん

6番目は奇想漫画家の駕籠真太郎さん
出展権利は【あなたの妄想を駕籠が妄想で具現化します】

駕籠さんからのメッセージには
「なるべく具体的に、たとえばこんな人物がこんな状況にとかいっていただければありがたいです」とのこと。

ハヤマさん
「駕籠さんも実際は普通にお話できる方ですよ(笑)なんといっても凄く緻密で絵の上手い方で、作品を見た方からのオファーでアムステルダムで個展を開かれたぐらいです。
自分の描きたいものを納得いくまで描かれる方でもあります。」

こちらも気合をいれた質問をされた方が見事落札されておりました。
質問者以外も勿論手をあげているんですが、やはり気迫が違うようです。

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漫画家さんご自身のメッセージ

7番目は島田虎之助さん。

出展権利は【あなたの今までの人生の「とある瞬間」をマンガの1ページにします】

「マンガへの思いのとても強い方です。」
とハヤマさんからコメントがあり、会場からも質問が幾つかあり、
さあ、オークションスタート!
…と、進行もスムーズかと思われた、その時!

「では、オークションスタートします…が、私も参加させて頂きます。
3万…4万…5万…6万…そこの方いいですか?いいですか?私は7万。
…では、
落札者は私です!ガンっ!」

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まさかのオークショニアさんによる落札!

会場から暖かい笑いと拍手に包まれるオークショニアのチョウさん。
少し照れているのが可愛いですが、なんとも微笑ましい。

近藤さん
「やるねぇ~(笑) あ、司会の二人も欲しいのあったら参加していいですよ!」

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漫画家さんご自身が一人も登場しなくても不思議に盛り上がる店内。

8番目は中村珍さん
出展された漫画家さんでは最年少&唯一の女性

出展権利は【あなたの『実録・自分史上最〇のクライマックスシーン』をショートコミックにします+当日発表のマル秘特典】

ご本人からのメッセージに解説が
「人生における最高の出来事でも最悪の出来事でも、スポーツの試合でもシュートを決める瞬間でも、チャーハンの鍋振りがとても上手にできた瞬間でも、初めての告白でも何でも、あなたがかつて体感した瞬間を熱い漫画のページに変えます。」

ハヤマさん
「中村珍さんは絵に妥協はしたくないって方なんですね。」
近藤さん
「本当ですね!この女性の絵は目が真っ赤なのがすごい緻密に描かれてる!画力凄いな~。これは僕も描いてもらいたいですよ。」

オークションスタート!
ところが、今回は最後の二人が同時に手を下げる事態に!
会場も思わず息を飲んだところで、オークショニアさんから
「では、一度値段を下げます。もう一度この金額で大丈夫でしたら手をあげていただけますか?」
と、仕切りなおしされました。

やはり高額な買い物なので、お二方は同時に予算オーバーだったようです。
こういうこともあるんですねー!
しかし、なんとかお一人が、無事落札!

M21

最後は、「バカドリル」でも名高いタナカカツキさん
トリに相応しいぞ!

出展権利は【あなたの全く知らないオモロイ人の顔をリアルなタッチで描きます】

発表された途端、会場に大爆笑。
これまでの漫画家さんの権利に真っ向から挑戦しています。

近藤さん
「全くしらない方の方が逆に難しくないですか?(笑)似てるとやり直しとかですかね?」
ハヤマさん
「タナカカツキさんは、とにかく“普通”が嫌いで、縛られるのが嫌いな方です(笑)メッセージ頂いていますよ!」

M22
出演者の皆さんにも笑顔が広がるメッセージ!

「この一風変わった商品に落札ありがとうございます!
そして落札おめでとうございます!
あなたのその攻めの気持ち、挑む姿勢に
きっと、これから、たくさんの人が勇気づけられ
励まされることだと思います。
どうぞ、長生きしてください。」

再び爆笑に包まれる会場。
暖かい雰囲気のまま、最後のオークションも落札者が満足そうな笑みを浮かべ
和やかに終了いたしました!


M23

入り口のテーブルにも募金箱があります。

最後に、近藤さんから締めの挨拶があり、
改めて落札金額の40%は震災復興支援のため 、
THINK THE EARTH基金に寄付される旨
を説明されました。

個性溢れる9人の漫画家さんとその権利、
落札された9人の方と、その方との共作で生み出されるはずの新たな漫画たち…。
うーん。オークションが終わってもその後が気になりますね!

“未来オークション”の未来が楽しみでなりません。

(ライター・raku)