ネットとリアルをつなぐソーシャル飲食店

フリーペーパー・フェスティバル2 ライブレポート: 読んでる人も、作ってる人も大集合! (11.9/6開催)

2011年10月04日

平日ながらチケット完売&超満員という記録を打ち立てた
前回の開催から半年。

全国各地の魅力的なフリーペーパーを紹介するイベント
「フリーペーパーフェスティバル」がカルカルに帰ってきました!

Dsc_0038
(写真左から)フリーペーパー専門店「Only Free Paper」店長・石崎孝多さん、
テリー植田さん、やきそばかおるさん。

今回も新たにぞくぞくと、魅力的なフォーカスを持つ
フリーペーパー作者のみなさんが集合しました。

トップバッターは福岡発、「萌え」を前面に推したフリーペーパー
その名も「MOET(モエ)」

Dsc_0104

普段はデザインの仕事をしている3人組が発行。
「狭い範囲に注ぐ愛情」をテーマに
居酒屋のお姉さんや制服など、身近な場所の萌えポイントに
フォーカスを当てた内容となっています。

Dsc_0108

いわば「看板娘」的な女の子がたくさん登場する紙面ですが
あえてタイアップという形態はとらず、取材は完全な自腹。
純粋にお店のお姉さんの可愛さを追求しているそうです。
気高い…!

フリーペーパー専門店「Only Free Paper」の店員
松江さんがオススメするのは、
”コミュニケーションについて考えるフリーペーパー” 「NO GUARANTEE」
最新号の表紙はなんと、われらがアントニオ猪木。

普段は企業PRの仕事に携わっている、編集者の藪さん。
当初は会社のバックアップがあったそうなのですが、
「自分の好きなことを追求しすぎた結果、いまは完全に自費出版状態(笑)」
取材経費は文字通りのノー・ギャランティだそう。

「編集部員みんなが割り当てられた誌面に全力で立ち向かっていく。
企画の面白さ次第で、割り当てられるページを増やすことも減らすこともある。」

と、表紙に違わぬ骨太なコメントが印象的でした。

Dsc_0138

おなじくスタッフの江上さんは、「ネコメンタリー」を推薦。
街角のネコたちの表情にスポットを当てたフリーペーパーです。

Dsc_0165

もともと個人でネコの写真を取り貯めていたという、作者のMatsuさん。
シブヤ経済新聞の記事でOnly Free Paperを知り、
フリーペーパーを作って持ち込むことにしたそうです。

Dsc_0170

「発行したフリーペーパーをまとめたものを有料で頒布するケースもあります」
と、石崎さん。

続いては、JR九州・東京支店ではたらく女性社員ふたりが作った
フリーペーパー「鉄聞(てつぶん)」

Dsc_0187

JR九州の人気車両を、中の人ならではの視点で詳しく解説します。
手描きならではのタッチが車両への愛着を引き立てていて、
とても温かみのある紙面になっています。

Dsc_0201

仕事として会社のフリーペーパーをOnlyFreePaperに持ち込んだおり、
手書きのフリーペーパー発行を勧められて、発刊を思い立ったというふたり。

昨年12月にオープンしたOnly Free Paperですが、
いまや店が、新たなフリーペーパーが生まれるきっかけの場所としても
機能しつつある現状が垣間見えます。

こちらは、美容福祉学科卒の介護福祉士の女性が発行する、
60歳以上のオシャレのためのフリーペーパー「アルパ会きんちゃく」

Dsc_0214

第一号はマニキュア特集。
「美容のための細かい作業は認知症対策にもなったり、気持ちが若返るんです。」

Dsc_0227

「アクセサリーで首のシワを隠す方法」という特集ページも。
徹底した当事者目線は現役介護士ならでは。

Dsc_0228

長野発のフリーペーパー「チャンネル」
元編集者の二人組が、本のセレクトショップ立ち上げの様子を
レポートするフリーペーパー。
長野の魅力的な書店も紹介します。

Dsc_0242

発行の拠点となっている、本のセレクトショップ「チャンネル」。
1Fには編集部を設け、書店の中からも新たな本を発信しています。

「チャンネルという誌名は”ちゃんと寝れる” アイデアを”ちゃんと寝る”から。」
不規則な生活の続いた編集者時代を振り返り、規則正しい生活とアイデアを願う
発行者のお二人のストイックな人柄がにじみ出ていました。

Dsc_0245

さて、ここでイベントは15分の休憩。
会場に設置された、フリーペーパー配布スペースにお客さんが殺到します。

Dsc_0257

満面の笑みでフリーペーパーを抱える姿は、まるでバイキングのテーブルのよう。
思い思いに、自分の好きな情報の書かれたフリーペーパーを
自らのカバンへよそっていきます。

Dsc_0271

続いて第二部。
フリーペーパー好きな業界人のみなさんが
おすすめのフリーペーパーを紹介していきます。

Dsc_0280

本屋大賞の仕掛け人でもある嶋浩一郎さんは、
自ら手がけるフリーペーパー「LOVE書店!」を紹介。

Dsc_0312

現役の書店員が、自分の好きなサスペンス小説の「殺され方」を実現するコーナーも。
本への愛のカタチ…!!

Dsc_0315

かつてパルコが発行していた伝説のフリーペーパー「GOMES」を紹介するのは
ブックディレクターの幅允孝さん。

「ものすごく純真で、作為がない。オモシロイと思ったものを突き詰めている。
放熱された熱量を感じる。」

Dsc_0328

北九州市発行のフリーペーパー「雲のうえ」

Dsc_0341

松本清張の生校正原稿を掲載するなど、
行政誌らしからぬ意欲的な紙面づくりが話題となっています。

Dsc_0343

続いては、女の子のひとり旅をテーマにした「たびぃじょ」を発行する、
現役女子大生編集者の水野さん。

Dsc_0349

旅先での生理ナプキンの扱いなど、女性ならではの問題をしっかり取り扱いながら、
「「旅先で開けて下さい」というメッセージを込めて」
袋とじのコーナーもあるという、遊びごころと感性にあふれた誌面を紹介。

mixiのコミュニティで編集メンバーを呼びかけ、現在は34人の大所帯で作成。
一人旅レクチャーイベントを行う部署、インターネット部署もあるという
まるで企業並みの展開に、会場からも驚きの声が上がりました。

続いては、大阪「すやすや書店」の蒼室寛幸さん。

Dsc_0378

蒼室さんの手がける漫画フリーペーパー「断片くん」
個人発行にして一万部超の人気紙。
地元の町が運営する無料の印刷スペースで刷っていたものの、
「部数の多さに政治活動と勘違いされ、あわや出入り禁止になるところでした(苦笑)」

Dsc_0373

そんな蒼室さんがオススメするフリーペーパー「岐阜マン」
総発行部数・数十部という激レアもの…!

Dsc_0392

蒼室さんもうひとつのオススメ、「HOWE」
作者の方は高校生から15年間発行を続けているのだとか。

Dsc_0396

「個人フリーペーパーの魅力は、作り手の人となりが見えるところですね。」と、蒼室さん。
横で聞いていた幅さんも
「一人称がしっかりしているメディアは、年月がたってもぐっとくる熱量を持っていますよね。」
と、激しく同意。

個人が紙に思いを載せる、ラジカルにしてもっとも熱量のあるメディア。
フリーペーパーの魅力はこれからも衰えることはなさそうです…!

Dsc_0400

おしまいに、フリーペーパーフェスティバル恒例となった「イベントのナマ記録」。

山緑ネコさんによるイベント実況フリーペーパー「紙STREAM」。

Dsc_0268

Dsc_0431

はらだかおるさん&ムトウアキヒトさんのユニット「uwabami」による
イベントの様子のライブペインティング。

Dsc_0424

Dsc_0425_2

熱いイベントの雰囲気をそのまま封じ込めた素敵な作品が出来上がると、
会場からは拍手が沸き起こりました。

今回もさまざまな風景と表情、思いが駆け抜けた
フリーペーパー・フェスティバル。
次はアナタも、参加してみませんか?

(ライター・天谷窓大