ネットとリアルをつなぐソーシャル飲食店

『なでしこサッカー応援ナイト!!』世界一のなでしこサッカー!あの感動をもう一度! 女子サッカーを盛り上げるためのトークイベントついに開催!(11.9/16開催)

2011年10月10日

W杯優勝で日本中を勇気付けたサッカー日本女子代表。
団体では初めて国民栄誉賞を授与されるなど、その勢いは止まることを知りません。
そんな女子サッカーを深く知ることの出来るトークイベントがついにカルカルで開催!

Nadeshikonight

会場はいつものカルカルより年齢層も幅広く
試合観戦かのように始まる前から熱気むんむん!
サポーターらしくユニフォームを着ている人も見られました!

32

今回のカルカル限定メニューも力が入っています!
W杯制覇の祝いをこめられて作られたスペシャルドリンク
ゴロも最高の澤サワー。ブルーのサワやかなサワー。

2

他にも、選手の名前をあしらった料理の数々!
海苔たっぷりの「焼きおにぎり則夫茶漬け
など、食事の方も美味しそう!

0

さて、時間になりましてイベントプロデューサーの大沢さんより挨拶があり
出演者である、お三方が舞台に上がりました。

01

左から女子サッカージャーナリストの江橋よしのりさん
元INAC神戸スタッフの上野直彦さん
カメラマンの金子悟さん。

女子サッカーを深く知る3人の登場に会場が沸きます。

お決まりの乾杯は、W杯優勝と五輪予選通過を祝して
乾杯の音頭をとった江橋さんの発案で
トロフィー受賞を模してみんなで杯を上にあげてまずはお祝い。
おめでとう、なでしこJAPAN!

12

トークイベントですが、試合形式を模して
前半45分はワールドカップについて。
休憩を挟んで後半45分は五輪予選と特別コーナーです。

なでしこはなぜ世界一になれたのか?

江橋さんから三つの理由が説明されました。

①センターラインの充実
②攻撃のリスクを得られたこと
③あきらめない心とアメリカの自滅

〇ニュージーランド戦 6月27日 2-1

江橋さん
「ニュージーランド戦の良かったところは、澤が相手を押さえていったところと、
後半のシステム変更と岩淵の投入でしたね!」
金子さん
「カメラマンとしてはポジション争いが激しかったです。なでしこが円陣を組んでる写真を下から取りましたが、写真の狙いによって上からか下からか変えてます。」
上野さん
「なでしこは毎回ずっと選手だけじゃなくてスタッフも全員で円陣を組んでやるんだよね」

18

〇メキシコ戦 7月1日 4-0

澤ハットトリックはなぜ産まれたか

江橋さん
「澤は、メキシコ戦のあと三点目をNHKの野路さんにほめられて首を傾げてた。いや、二点目のほうが手ごたえがあったと。CKからニアに飛び込んで頭。これ、布石なんです。そう、アメリカ戦の決勝ゴールと同じ形だったんですよ。」
金子さん
「ちなみにメキシコチームのユニフォームが黒で、なでしこが白。どちらもピントが合いにくいカメラマン泣かせの色だった。」

それでも会場に映し出された写真は見事!金子さんのプロの技が光ります。(雑誌などで金子さんの写真は見ることができます。)

23

●イングランド戦 7月6日 0-2

上野さん
「一番警戒してた試合だったね。」
江橋さん
「イングランドはテーブルサッカーだから単純な動きしかしないはずなんだけどね。
ただ、敗因ははっきりしてる。イングランド戦は采配も選手も後手になってたよね。これからの課題がでた。
岩清水は試合後に責任感じ号泣したって。それを慰めたのが近賀。で、北朝鮮戦のあと、近賀が
ミスして落ち込んだとき、その後のオーストラリアと中国戦を一緒に見ようと誘ったのが岩清水だった。私は近賀に助けられたからって。」
金子さん
「この試合前後は雰囲気も悪かったですね。」
江橋さん
「特に、永里がちょっと空回りしていたかな。雰囲気が……取材しにくかったな。」
金子さん
「一人で黙々と身体を温めるシーンが多かったですね。」
上野さん
「永里は、元々ストイックな選手なんです。全体練習が終わったあとも一人練習していたのは彼女だけでしたしね。」

けど、チームを引き締めるためにこの敗戦は大きかったと江橋さんは語ります。チームの結束も、この試合を契機に高まったとか。

〇ドイツ戦 7月9日 1-0

江橋さん
「予選二位通過して、相手がドイツに決まったとき…ごめん、僕は日本に帰る荷物の準備しました。それくらい、以前みたドイツの試合は完璧だったから。それをライター仲間にいったら、そんなこと同業者に言うもんじゃないと説教されましたね(苦笑)」
金子さん
「僕は帰る準備はしてないですよ(笑)」

25

江橋さん
「でも、ドイツ戦の前に練習場に虹がでた。日本サッカーにとっては、男女ともに、虹は吉兆なんです。虹がでたあとはいい試合をする。いい予感がしました。
このことを本にも書いたら『あの虹って本当ですか?』って聴かれるんですが、出来すぎた話に思えるかもしれないんですが、本当なんですよ。」

江橋さん「安藤が『ドイツはガツガツ身体を当てられるのが嫌がっている』って話していたんだけど、ドイツは日本をなめきってたんです。日本なら楽だってね。
それが分かって安藤はわざと相手選手にしつこくつっかかった。見事なアシスト!この日は安藤梢の誕生日でもあったんです。」

「あの日本サッカーの父と言われるデッドマール・ク
ラマーさんがドイツの敗因を分析していました。まずドイツは、チームを監督がコントロール出来なかった。監督に対する信頼がなかったんだね。もう一つは、開催国のプレッシャーがドイツはありすぎた。そして何より、日本の走りまくるサッカーが素晴らしかったと!あのクラマーさんが、一礼したんですよ。『日本のサッカーに礼を』と。」

16

上野さん
「ドイツに勝てたあたりから、日本でもなでしこについて盛り上がってきたんですよ。」
江橋さん
「そこからなんだ!知らなかった(笑)
そんなドイツ戦の勝因は、パスミスのあとのリカバーでしっかり澤と坂口が拾えたのがよかった。だからポゼッションが落ちない。ミスしても取り返し続けた【回収率】がすごかった。最後も宇津木が入って、全部のボールを追いかけ続けた。チームの雰囲気もここで変わった」
上野さん
「サッカーは必ずミスをするから、その後の対応が大事だよね。」
金子さん
「交代の宇津木も良かったですね。宇津木が入ってから全部のボールにいっていた。いつもより凄かったね。ボランチのクーリッヒの負傷も大きかった。」
江橋さん
「ドイツ戦を機に、チームのみんなが自分の言いたいことをぶつけるようになった。
1根前はみんな言わなくて、澤や宮間は不満だったって。だけど、
ドイツ戦の前にぶつけるようになった。それでチームの雰囲気が明らかによくなった。スウェーデンには負ける気しなかったね」

15

〇スウェーデン戦 7月13日 3-1

上野さん
「スウェーデンは規則正しいけど単調すぎなチームでしたね。」
江橋さん
「フォワードの二人で守備が出来ればスウェーデンは怖くなかった。
スウェーデン戦のキーになったなんといっても川澄。川澄は体力測定ではチームではぶっちぎりのダントツ一位。止まらないからチームメイトから『じゃあ川澄は電池ってことで』って言われてる(笑)大学時代から騒がれていてる選手だったしね。」

22

〇決勝 アメリカ戦 7月18日 2-2(PK勝利)

上野さん
「アメリカとの親善試合でけちょんけちょんにされたロドリゲスがなんでスタメン外れたんだろう?」
江橋さん
「ロドリゲス、この大会では、決定機ではずしまくってたんだよね。三試合
連続で日本戦ではとられたけど、この大会点をとれなかったし、この日の米国はポゼッション志向だった。だからメンバーから外れたのかもしれない。」
江橋さん
「親善試合でのアメリカは本当に強かったし、身体も大きいから、萎縮しちゃった選手が多かった中、川澄は『負けたけど、一人抜けばなんとかなりそう。』ってイ
ンタビューで答えていて、丸山も『なんとかなりそう。』って。あのアメリカ相手になんとかなりそうって思えた選手が二人もいたんだよ。」
江橋さん
「アメリカは日本サッカーを取り入れてるよね。北京五輪以降日本みたいなサッカーをやろうとしてる。けど、日本ほど緻密に見えないのは、ボール持ってな
い選手の崩しのアイディアが足りないから。三人目の動きがない。結局ボールいれて一対一のパワー勝負でしか最終的にはなくなる。」
上野さん
「アメリカ戦に勝ってようやく完全に日本はなでしこフィーバーになりましたね。」

7

8月31日に発売の江橋さん著作「世界一のあきらめない心: なでしこジャパン栄光への軌跡」の書籍販売がやっています!
この会場限定で「女子ワールドカップ公式バッジのプレゼントも。」

 

後半は、予選突破を決めたロンドンオリンピック最終予選のエピソードが続々飛び出しました。

江橋さん「韓国に勝ったのが予選突破で一番大きかったね。けどそのあとミーティングで、「この内容だと本選いけないよ!」と引き締めた。慢心がでてたら危
なかった。中国は弱くなってないけど、周りが強くなったよね。あと、中国戦では、シュートはずすと記者席で「あいやー!」って聞こえるの(笑)あれが面白い。」

ここで会場から質問が。「なでしこの最大の課題は?ここでサブのメンバーと、サイドの選手についてコメントする江橋さん。

「今のままだと、レギュラーメンバーがいつまでもつか次第かなあというのが正直な感想。一人ひとりうまいんだけど、ボー
ル止めて出しどころ探しちゃう。連携の問題か、個人の能力なのかで評価が変わるんだけども。」

「それに、思えばサイドバックの控えがいないんだよね。本職のサイドバックがいない…そこだよなあ。」

サイドバックが不足する原因について、江橋さんは次のように語ります。

「高校女子サッカーは競技人口がないから、運動能力が同じ選手が10人そろうことがない。で、能力が優れない選手がサイドバックになりがち。大人になって能力の高い選手がコンバートされ、そのポジションに合うか合わないかってことになるんです。本職の選手がそろわないわけですね。」

また会場からはこんな質問も。女子サッカーにおいて、「組織と個」とどっちが重要になるか。

江橋さん「結局は個だと思う。組織サッカーは対策をたてやすい。バルサみたいなことは個人の資質が伴わないとできないし、サッカーは進化しないんじゃないかな。止まる蹴るの技術を伸ばすには、アスリートとしての判断や動作の速さを鍛える方向になると思う」

今後もなでしこが成長していくにはどうしたらいいか?

上野さん「早期にタレントを見つける。そしてサッカーをやらせて上にあげていく。そういう仕組みを作るのが、今後もなでしこを発展させる秘訣だと思います。」

ここで元INAC神戸スカウティングスタッフでも上野さんが川澄がどのように育てられたかのエピソードを披露しました。

「川澄は、お父さんが体育の教員免許を持った方なんですが、サッカーを教えるのに、インサイドキックから、基本からなんてことはやらなかったんです。とにかく、ボールを触らせて楽しくやらせたって。川澄のプレイの自由度の高さは、そこにあるのかも」

有望な才能を早期に発掘し、しっかり育てていくことが大事だと、壇上の皆さんの意見が一致しました。

ところで、この日は女子サッカーにとって素晴らしいニュースが入りました。なでしこリーグのスポンサーに、三井住友カードが決定したと!!壇上からそのニュースが速報され、会場は大きな拍手に包まれました。もちろん、国内リーグの発展は、なでしこサッカーの成長に欠かせません。

イベント終了後に、江橋さんはこのようなことを語ってくれました。

「今回のフィーバーはね、はじまりなんです。ここで終わらせちゃいけない。これからですよ。」

女子サッカー不遇の時代からなでしこを追い続けた江橋さんの、まっすぐな視線が、印象的でした。この会場にいたお客さんたちも、なでしこへの熱い思いは一緒。今日のイベントで集まったなでしこへの想いが、今後の女子サッカーを更に発展させていく、一番の原動力になるのかもしれません。

「ロンドン五輪前に、またイベントをやりましょう!もっと女子サッカーを盛り上げたい!」

そう語る江橋さん。なでしこサッカーは、その成長の第一歩を、踏み出したばかり。これからが女子サッカー界にとって本当の戦いの始まりなのだと、強く思った夜でした。